30
2012

[No.90] バリデーション(Validation) <90点>



キャッチコピー:unknown

 五月病に負けるな!梅雨にめげるな!SMILE,SMILE,SMILE!

三文あらすじ:無料駐車場で利用者を承認(Validation)する係員、ヒュー・ニューマン(T.J.サイン)は、人々を褒め称え次々と笑顔に変えていく。ある日、自動車免許用写真の撮影をする女性、ヴィクトリア(ヴィッキー・デイビス)に一目惚れしたニューマンは、あらゆる手を尽くすが、彼女は決して笑わない。失意に暮れ何も手に付かないニューマンが、旅行者から記念写真の撮影を頼まれたことをきっかけに再び人の笑顔を見る喜びに気付いた頃、ヴィクトリアは、既に免許用写真撮影の仕事を辞めていた・・・

<本編(16分24秒)>



~*~*~*~


 役者の演技、ストーリーの展開・テンポ、脚本の流れ、軽快な音楽、味のあるモノクロ映像、全て一級品。そして、何より本作のキモである”ヴィクトリアの笑わせ方”。これはもう天晴れの一言に尽きる。

 まず、主人公ニューマンのキャラ設定が秀逸。フリーパーキングの一係員でありながら、来る人来る人を褒め称え、その全てを笑顔に変えていくという不思議な男。彼のこのキャラによって、冒頭からグイグイ物語に引き込まれる。そして、ヒロイン、ヴィクトリアのキャラ設定も非常に上手い。笑顔が生き甲斐のニューマンとは対照的に、決して笑ってはいけない免許用写真の撮影者。彼女自身も決して笑わず、その原因及び解決法が中盤以降のストーリーを引っ張っていく。

 ラストのまとめ方は、本当に巧い。最後に明かされるヴィクトリアが笑えなくなった原因は、母の病気。伏線の張り方が非常に秀逸だ。その他数々の人々に紛れてニューマンから笑顔をもらう車椅子の熟女。ヴィクトリアに言ったのと同様、彼女を「これまでで一番美しい瞳だ」とニューマンは褒め、彼女は「自分の娘が何より大切だ」と述べる。そして「あの子は、とってもステキな笑顔をするのよ」と言うのである。

 わざとらしかったり、技巧的だったり、奇をてらったりし過ぎることなく、極めて合理的で感動的な伏線の張り方。あの名作ラブストーリー『猟奇的な彼女』での”おせっかいおばさん”という名伏線に匹敵すると言っていいくらい、本当に素晴らしい。

 もちろん、ミュージカルパートも最高。筆者の苦手な”突如歌い出すスタイル”ではなく、ストーリー展開にナチュラルに組み込まれている。

 こんなに元気の出る映画は、久しぶりに観た。

点数:90/100点
 5月は五月病、6月は梅雨。おまけに自動車事故の暗いニュースや夏の節電という切迫した状況。個人的にはフットカットに怯える毎日。でも、人生いろいろ。男も女もいろいろだ。どんなときでも忘れてはいけないのは、やっぱり”笑顔”。ポジティブオーラ出しま倉千代子で、ハードな時代を楽しもう。

(鑑賞日[初]:2012.5.30)






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Tag:心が温まる話 涙腺爆発

4 Comments

かずみ  

すばらしい!本当にこの一言に尽きますね。
無駄なシーンが一切なく、テンポが良いので、あっという間に見終わってしまいました。
いい作品を紹介していただいてありがとうございました。
フットカットこわいですよね……

2012/05/31 (Thu) 21:35 | EDIT | REPLY |   

ナイシトール  

すごい!おもしろい!
上映されている映画がずっと「IT'S A WONDERFUL LIFE」ってのもいいですね。

2012/06/06 (Wed) 13:55 | EDIT | REPLY |   

Mr.Alan Smithee  

Re:

テンポが良く途中でまずダレないのが、やはりショートフィルムの醍醐味の1つですね。
本作はさらに色々と秀逸ですが。

悲しいことは笑い飛ばしましょう。
僕は、もう笑い飛ばしました。

2012/06/09 (Sat) 17:46 | EDIT | REPLY |   

Mr.Alan Smithee  

Re: タイトルなし

おおー、ホンマや!
本当に良く作り込まれています。
やはり、かなりの傑作です。

2012/06/09 (Sat) 17:47 | EDIT | REPLY |   

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