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2012

[No.103] プレデター2(Predator2) <78点>

CATEGORYアクション




キャッチコピー:『今度は都会。』

 大都会のセカンド・ラウンド!
 誇り高きスペース・ハンター vs 人間兵器の相棒!

三文あらすじ:1997年、猛暑のロサンゼルス、麻薬シンジケートとロス市警との銃撃戦の現場に急行したマイク・ハリガン警部補(ダニー・グローヴァー)は、踏み込んだシンジケートの隠れ家で、とても人間業とは思えない無残な惨殺死体を発見する。次々と犠牲者を出す連続殺人犯を追うハリガンだったが、政府から派遣された謎の男ピーター・キース特別捜査官(ゲイリー・ビジー)は、彼に捜査中止を命令。独自の捜査で事件の核心へと迫るハリガンは、やがて犯人の正体が宇宙の狩人”プレデター(Predator)”であることを知る・・・


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 意気揚々と記事の仕上げに掛かっていた筆者を襲った悲劇。それは、マウス操作の誤りによるページ移動。そんなときに限って何故かリアルタイム保存が為されていないFC2ブログ。あたかもプレデター”ザ・クリーナー”によって跡形もなく消滅させられたかのように、筆者の約1時間に及ぶ苦労は水泡と消えたのであった…。という訳で、今回は少しダイジェスト気味。

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 前作のジョン・マクティアナンから交代、本作の監督を務めるのは、スティーヴン・ホプキンス。名前を聞いてもあまりピンと来ないが、あの良作”家族迷子系映画”『ロスト・イン・スペース』の監督である。そして、アメリカの大人気テレビドラマ『24 -twenty four-』の記念すべきファーストシーズンを監督したのも、他ならぬ彼。両者を観れば分かる通り、あまり目新しさは無いものの教科書通りの丁寧なアクションが得意な監督で、本作もその例に漏れない非常に堅実な作りになっている。

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 本作において筆者が特に評価したいのは”前作の枠組みをそのまま踏襲した”という点。

 『エイリアン2』の成功以来、この手の作品では”続編は物量勝負”といった傾向が覗える。確かに、その狙いは決して的外れではない。およそアクション的要素を持つ作品では、観客の興味も少なからず”爆薬の量”に向きがちだ。しかし、『エイリアン2』の成功は、希代のフィルムメーカー、ジェームズ・キャメロンの類い希なる手腕があってこそ為し得た業。安易な物量勝負に出たために脚本や演出が疎かになり、”こんなことなら前作のプロットのままやってくれればよかったのに…いらんことしぃめ”とシリーズファンを落胆させる続編もしばしばである。

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 そんな中、本作は、前作のプロットをほぼそのまま採用している。舞台こそ本当のジャングルから”コンクリートジャングル”L.A.に移ったものの、1体のプレデターが地上に降り立ち次々と人を狩っていく、主人公は仲間と共にその謎を追う、明らかになる政府上層部の真の作戦、徐々に仲間が犠牲となっていき最後は主人公とプレデターとのガチンコバトル、という一連の流れは、完全に両作共通。無駄にプレデターの数を増やしたり、無駄に登場人物や組織の数を増やしたり、無駄に世界を股に掛けたりといった”安易な物量勝負”に出ないその姿勢は素晴らしいし、また本作においてはそれが成功していると言えるだろう。

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 ただ、その反面、途中でなんだかダラけてしまう、という点が、本作の少し残念なところ。特に終盤、やっとプレデターを倒したと思いきやまた立ち上がるという展開が続き、こちらの緊張感は完全に弛緩。1作目で非常に秀逸だった”恐怖シーンとアクションシーンの絶妙なバランス”が本作ではあまり見受けられない。

 もっとも、これは、前作のプロットをそのまま採用したことだけが原因ではないように思われる。筆者が思うに、スティーブン・ホプキンスという監督は、”ダラダラしたアクション”を撮る監督なのだ。アメリカのテレビドラマ『宇宙家族ロビンソン』の劇場版『ロスト・イン・スペース』は、彼の代表作の1つと言って差し支えないであろうが、同作も非常に良くまとまった丁寧なSFエンターテイメントであった反面、どこか全体的にのっぺりした印象を持つSFアクションであったような記憶がある。それはつまり、アクションの畳みかけは素晴らしいが、ストーリーとして緩急を欠いているということに他ならない。そして、そんな彼にとってまさにピッタリだった作品が『24 -twenty four-』だったのではないだろうか。しっかり丁寧にアクションを描く技術は有る、しかし、2時間の長尺では展開がダレてしまう、というホプキンス・イズムは、24時間を1時間ごとに区切って描いていく同作でこそ輝くものだったのだろう。

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 さて、当ブログとしてもう1つ注目したいのは、主人公マイク・ハリガンを演じるダニー・グローヴァーだ。あるいは、こう言った方がいいだろうか。筆者が愛して止まない傑作刑事バディムービー『リーサル・ウェポン』シリーズにおいて、4作に渡り”人間兵器”マーティン・リッグスの相棒を勤め上げたロジャー・マータフ部長刑事である。

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 味のある良い俳優ながら、小品だったり脇役での出演が多いグローヴァー。そんな彼にとって、おそらく唯一であろう単独主演でのアクション大作が本作である。しかし、やはり単独主演が本作だけなのにはそれなりの理由があって、プレデターを白兵戦で倒してしまう程の強さを持った敏腕刑事マイク・ハリガンを演じていながら、グローヴァーの演技はどこかコミカル。大柄な体格も相まって、銃を構える度にドタバタドタバタ。とても宇宙最強の狩猟民族を圧倒する程の凄腕刑事には見えない。まぁ、コメディリリーフの趣も強かったマータフ刑事のイメージがあるからそう見えるだけなのかもしれないが、やっぱり筆者は、リッグスにからかわれているマータフが好きだ。

 また、前回書き忘れてしまったのだが、前作、そして本作と2作に渡って音楽を担当するのは、我らがアラン・シルヴェストリ。あの永遠のマスターピース『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の、あの誰もが知っている最強最高の映画音楽「バック・トゥ・ザ・フューチャーのテーマ」を作曲した映画音楽家だ。

 筆者が愛聴していた「ABCアシッドシネマ」では、パーソナリティの平野秀明先生が、まずハンス・ジマーの音楽を”男性的”と評した上で、それと比較した彼の音楽を”女性的”と評していた。それは全く的を射た評であり、本作においてもさすがにメインテーマは雄々しいものの、仲間が死亡した際に流れるテーマ「Goodbye」は、勇敢かつ非常に繊細な楽曲である。

点数:78/100点
 決してつまらなくはないし、SFアクションとしてむしろかなりの良作と言っていい作品。しかし、その教科書通りでやや冗長な出来が、逆に1作目がどれほどの傑作であったかを思い知らせてくれる。とはいえ、”プレデター・ハンター”に「∴」←コレを照射されたなら、もちろん本作も100点だ。

(鑑賞日[初]:2012.6.19)










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Tag:エイリアン侵略系SF 良い続編

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