07
2012

[No.144] ブレインデッド(Braindead) <85点>

CATEGORYゾンビ




キャッチコピー:『ママ、切り刻むほど愛してる』

 戦慄と爆笑の”ロード・オブ・ザ・デッド”。

三文あらすじ:母親思いの青年ライオネル(ティモシー・バルム)は、ある日、雑貨屋の娘パキータ(ダイアナ・ペニャルヴァー)と運命的に出会い恋に落ちる。動物園へデートに出かける2人だったが、息子への所有欲からその後を付けてきたライオネルの母ベラ(エリザベス・ムーディ)が、謎の生物”スマトラン・ラット・モンキー”に噛まれてしまう。ライオネルは、ベラを自宅に連れ帰るが、彼女の様態は悪化、遂には死亡するも、ゾンビとなって蘇る・・・



~*~*~*~

 
 以前紹介した『ハンバスター』というショートフィルムで、エンドロールに登場するいくつものパロディたち。その中で、筆者が唯一分からなかったのが、本作『ブレインデッド』のパロディであった。心優しい読者の方が指摘してくれたのでそのうち観なければと思っていた作品。個人的ゾンビ映画ブームが到来している今、満を持して鑑賞してみたいと思う。

 結論から言うと、めちゃくちゃおもしろい!ジャンルとしては、前回紹介した『ショーン・オブ・ザ・デッド』同様、主軸をコメディにおいたゾンビ映画。しかし、同作とは比べものにならない圧倒的なセンス、残虐性、血のりの量、どれをとっても確実に歴代ゾンビ映画の最高峰と位置づけられるべき傑作である。

 監督は、ピーター・ジャクソン。今や『ロード・オブ・ザ・リング』三部作の監督として知らぬ者のない巨匠であるが、本来は本作のような悪趣味グログロスプラッター出身の監督である。これは、今や旧『スパイダーマン』シリーズの監督として名を馳せたサム・ライミと同様のキャリアラインと言えるだろう。彼もまた筆者の個人的マスターピース『死霊のはらわた』というスプラッターホラー出身の監督である。

 さて、ゾンビ映画における見せ場の1つが”人体損壊シーン”である。同ジャンルの始祖ジョージ・A・ロメロの作品には、群がるゾンビが餌食となる人間の腹部を引き裂き、寄ってたかってはらわたを引きずり出す、というシーンが必ず1箇所はある。

 この点、本作はスゴイ。溢れるセンスがハンパ無い。後頭部から突き入れられた手が口から出てくるシーン、ゾンビと化したその被害者が後頭部の穴に裸電球をはめられ顔全体が煌々と光り輝くシーン、ドアの穴に挟まった男を引き抜くと腰から下の肉だけごっそり無くなっているシーン、顔の皮のみはぎ取られるシーンなどなど。挙げ出すとキリがないのだが、とにかく、そんじょそこらのゾンビ映画ではお目にかかれない斬新な”人体損壊描写”が数多く登場するのである。

 そして、極めつけは、やはり本作のハイライト”芝刈り機虐殺シーン”『ハンバスター』でパロディになっていたのもこのシーンである。

 クライマックス、まさに阿鼻叫喚、この世の地獄絵図と化すパーティシークエンス。逃げ回ってばかりだった優男ライオネルは、反撃ののろしを上げる。庭の芝刈り機を構え、正面玄関から勇猛果敢に登場した彼が、おびただしい数のゾンビを前にして言い放つ“漢”の一言。

bdpartyover.jpg

「The Party Is Over!!!」


これは格好いい!切断した右手にチェーンソーを装着し「Groovy!!!」と呟いた孤高のヒーロー、アッシュを彷彿とさせる立ち姿。大量の血しぶきを浴び血みどろになった姿もかなりアッシュっぽい。内蔵だけでも活動するゾンビを倒すため、芝刈り機で次々とミンチにしていく、という討伐方法も、ありそうで中々無い斬新なもの。

 ちなみに、このパーティシークエンスで用いられた血のり約300リットルは、未だに映画史上最大量を誇っている。材料は主にメープルシロップであるということ。

 もっとも、本作は、何もこのような残虐描写だけで保っている訳ではない。ストーリー面、すなわち、コメディ部分とラブストーリー部分、そして、ライオネルを巡る家族のストーリーも相当な完成度を誇っている。

 サイコ・スリラーというジャンルで唯一アカデミー賞を受賞した世紀の傑作『羊たちの沈黙』を生み出した監督ジョナサン・デミは、本作を「エネルギッシュかつ高度なストーリーテリング、さらには常軌を逸したユーモアのセンスに心躍らされた」と評したらしいが、まさにその通り。筆者が長々と書くまでもなく、本作に対する評価は、彼のこの一文に尽きていると言っていい。

点数:85/100点
 スプラッターホラーここにあり、といった門構えの文句なき傑作。後に巨匠となるピーター・ジャクソンのセンスと若さとゾンビへの愛が爆発した、希代の名ゾンビ映画である。

(鑑賞日[初]:2012.10.6)










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Tag:グロ注意 歩くゾンビ バカ映画

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