07
2012

[No.145] ゾンゲリア(Dead & Buried) <62点>

CATEGORYホラー
Dead and Duried



キャッチコピー:『愛する妻もゾンビなのか!?』

 昨日まで 人のことかと思いしが 
 おれが死ぬのか それはたまらん

三文あらすじ:テキサス州の小さな村ボッターズ・ブラフに勤務する保安官のダン(ジェームズ・ファレンティーノ)は、小学校教師の妻ジャネット(メロディ・アンダーソン)と幸せな生活を送っていた。しかし、平和だった村で次々に殺人事件が発生。単身捜査を進めるダンは、やがて、死んだはずの被害者が蘇って普通の生活を送っているという衝撃の情報を耳にする・・・


~*~*~*~

 
 ゾンビ映画界の隠れた名作『ゾンゲリア』を鑑賞。

 『エイリアン』の原案を担当したロナルド・シュセットや脚本を執筆したダン・オバノンら豪華な巨匠たちが脚色として参加しているにも関わらず、おそらく当時流行っていた『サンゲリア』の二番煎じで邦題を付けられたであろう本作。そのバカバカしくて三流っぽいタイトルのせいで、ゾンビ映画好きでなければ一生観ることのないであろう不遇の作品となってしまった。

 では、本作がバカバカしくくだらない三流ゾンビ・ホラーかと言えば、決してそんなことはない。その辺を期待して鑑賞した筆者は、逆にまんまと騙されてしまった。

 結論から言うと、本作は、極めてよく出来たホラーである。作品が醸し出す雰囲気は美しくすらあると言っていいだろう。

 そして、ここからがややこしいのだが、まず、本作に”ゾンビ”はちゃんと出てくる。それも実は冒頭から全編出ずっぱりだったことが物語後半で判明する。しかし、その”ゾンビ”は、我々が期待するような、少なくともロメロ・ゾンビのファンが期待するようなゾンビではない。つまり、本作のゾンビは、何らかのウイルスやブードゥーの魔力で冥府から蘇ったわけではなく、マッドサイエンティストが作り出した人工の産物なのである。彼らは、見た目も綺麗なら普通の人間らしく生活することも出来る。ヨタヨタ歩いたり、人肉をむさぼり食ったりすることは皆無だ。

 この”村人全員が実はゾンビだった”という『ステップフォード・ワイフ』や『トゥルーマン・ショー』的設定がおもしろい。もちろん、今となっては全く新しいアイデアではないものの、本作がただバカバカしいだけの三流ホラーでないことが分かるだろう。

 さらに、ラストで明かされる”実は主人公もゾンビだった”という事実。この『シックス・センス』のひな形と言ってもいい展開を見ても、本作に『ゾンゲリア』などというふざけた邦題を付けた配給会社を呪いたくなるはずだ。

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 とはいえ、荒い部分が多々あるのもまた事実。最も重大な説明不足は、何故主人公だけ自分をゾンビと認識していなかったのか、というところだと思う。この点をしっかり詰めたのが『シックス・センス』であり、逆に言えば、本作がより高みの傑作になり損ねた所以だろう。

 いや、そんなことは実は正直どうでもいいのである。筆者が憤っているのは、こんなもんはゾンビでもなんでもない、ということ。確かに、ゾンビとは本来ブードゥーの力で蘇ったオカルティッックな存在であり、人肉を喰うゾンビこそが亜流である、とのお叱りはあるだろう。しかし、やっぱり筆者にとってのゾンビは、ロメロ・ゾンビなのである。埋めても埋めても這い出てくる死者こそをゾンビと言うのであり、「私を埋めて~・・・」などと悲しげに懇願するようなのは、断じてゾンビではない。

点数:62/100点
 バカバカしいタイトルなのに異様な完成度、ゾンビは出てくるけれどもなんだか違う。すごく不思議な作品を観せられた気分だ。

(鑑賞日[初]:2012.10.7)










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Tag:衝撃のラスト! ヘンテコ邦題

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