[No.151] モンスター・パニック(Humanoids From The Deep) <65点>

Humanoids From The Deep



キャッチコピー:『何故、女性ばかり狙われる!?』

 シーラカンス、ときたま僕は、僕の愛する人の”中”に君を探したりしてる。

三文あらすじ:アメリカ、太平洋岸の漁村で、飼い犬が次々に殺されるという事件が発生する。漁業組合のボス、ハンク・スラットリー(ヴィック・モロー)は、缶詰工場の誘致により漁村の立て直しを図ろうと躍起になるが、そんな中、村の若いカップルが相次いで行方不明になる。村の漁師ジル・ヒル(ダク・マックルアー)と女性海洋生物学者スーザン・ドレーク博士(アン・ターケル)は、事件の犯人が、缶詰工場で特殊ホルモン”DNA5”を与えられた研究中の鮭を食べ急速に進化したシーラカンスであることを突き止めるが、折しも”鮭祭り”開催中の村には、大勢の人々が詰めかけていた・・・


~*~*~*~

 
 その名も『モンスター・パニック』というぶっ飛んだB級映画をご紹介。

 何がぶっ飛んでいるかというと、それは”シーラカンスが進化した半魚人”というモンスター造形でもなく、”特殊ホルモン入りの鮭を食べてシーラカンスが進化した”という迂遠なキャラクター設定でもなく、なんと半魚人が女性を次々にレイプしていくという悪趣味極まるストーリー展開である。

 ビーチでふしだらにもイチャつくカップルが殺人鬼ないしはモンスターに殺されてしまう、という展開は、むしろこの手のジャンルでの定石と言っていい。しかし、本作の半魚人は、まずカップルの男性を瞬時に殺害し、その後女性をレイプするのである。こんなもんは、もうエロ漫画の世界であって、初見の人はまず間違いなく度肝を抜かれるだろう。

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 では、そんな悪趣味きわまるストーリーを描く制作陣は、変態オヤジばかりのしょーもないクリエーター集団なのかというと、そんなことはない。ここがまた、本作のスゴイところである。

 まず、キャラクターデザインとしてロブ・ボッティン。侵略SFの名作中の名作『遊星からの物体X』を後に手がける男である。また、その他にも『ハウリング』、『ザ・グリード』、『トータル・リコール』、『ロボコップ』などなど、映画史に残る名作のモンスター造形を司る者として、歴史に名を刻む偉大なる人物なのである。

 そして、音楽はジェームズ・ホーナー。SFホラーの大傑作『エイリアン2』を担当した男であり、さらには、映画史上の興行成績を塗り替えた『タイタニック』、さらにさらに、その興行成績を塗り替え現在トップに君臨する『アバター』をも担当した、大巨匠である。この経歴で分かるとおり、彼はジェームズ・キャメロンと組むことが多いのだが、その他にも『フィールド・オブ・ドリームス』、『アポロ13』、『ブレイブハート』、『ディープインパクト』、『ビューティフル・マインド』などなど、これまた映画史に残る名作を数多く手がける偉大なコンポーザーなのである。そんな彼の初仕事が本作であるというのがなんだかスゴイ。

 もっとも、これらの業績から証明されるのは、彼らが決して”しょーもないクリエーター”ではない、ということのみであって、若かりし巨匠たちが”変態オヤジ”であった可能性は否定できない。

 とにもかくにも、本作のクオリティーは、B級映画にしては非常に高い。極めて悪趣味な展開の連続ながら、あまり悲惨な感じを醸し出さず、ハラハラドキドキ、最後まで一気に観てしまう良作である。

 もっとも、ラストは、少し『エイリアン』のパクリ。半魚人にレイプされた女性の出産シーンなのだが、生まれてくる子は、彼女の腹部を突き破って誕生する。

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 まるでチェスト・バスターだ。これもまた非常に悪趣味で目を背けたくなる展開と言えるが、モンスター・パニックでありホラーである本作の性質上、極めてよく出来たオチであると筆者は思う。

点数:65/100点
 こんな悪趣味な作品を褒めてしまうとは、最近のゾンビ&モンスター・パニック鑑賞の連続で、筆者は少しおかしくなりつつあるのかもしれない。シーラカンス、僕をまともな状態へ、連れてってくれないか、連れ戻してくれないか。

(鑑賞日[初]:2012.10.8)

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