[No.165] アローヘッド:シグナル(Arrowhead:Signal) <52点>



キャッチコピー:unknown

  友人が無ければ世界は荒野に過ぎない。

三文あらすじ:宇宙船の故障から砂漠の星に不時着した1人の男。救難信号は受信されず、船の修理も思い通り進まない日々。畳みかける困難に男は絶望するが・・・

<本編(10分23秒)>



~*~*~*~

 
 いわゆる“宇宙で迷子”系SFのショートフィルムを1本。

 まず、小道具のクオリティの低さには、目をつぶってあげてほしい。なぜなら、本作は、長編SFの制作を望むオーストラリアの監督が、制作費集めのための宣伝として予算なんと47,965円で制作した激安ショートフィルムだからだ。その割には、宇宙服は結構よく出来ているし、後に主人公の“相棒”となるコンピューターも中々ハイ・クオリティ。背景も充分に及第点の出来と言えよう。

 ショートフィルムにおいて、長編映画以上に作品の出来を左右するのが、音楽である。少ない尺の中、映像によって表現できる情報量には限界があるため、音楽のアップダウンによって観客の心を誘導していく必要がある。その点、本作の音楽は、中々に素晴らしい。疾走感あり、躍動感あり、感動のクライマックスあり。が、しかし、いかんせん『127時間』のパクリっぽいところがネックである。

 さて、本作は、前述のように極めて低予算の作品であるから、製作者は、その分アイデアで観客を唸らせなければならない。巨大エイリアンの襲来を室内映像だけで描ききる手法、修理完了した推進装置がコンピューターに取り付けられるというフリとオチ。このようなアイデアによって、本作は、とても5万円弱の作品には見えないくらいの良作に仕上がっていると思う。が、しかし、いかんせんどのアイデアも月並み。ベタはいいことだが、それでは予算の少なさを補うことは出来ないし、何より、本作には、SF作品における一番の肝、SF的ビジュアルの斬新さが一切見受けられない。これは残念だ。

 一方、本作で最も良かったのは、やはりコンピューターが主人公の“相棒”になるというオチ。ルパンなら次元、ポルコならフィオ、カミナならシモン。絶対の信頼を置く“相棒”と共に困難に立ち向かうという展開は、いつの時代も少年の心を熱くする。ただ、いかんせん主人公のおじさんの顔立ちが全然SF向きじゃないというのが、これまた残念なポイントである。

点数:52/100点
 若干の苦言を呈したが、これが長編映画化されるなら是非観てみたいと思う良作。ベタベタなSFアクション大作として銀幕を飾ることを願っている。

(鑑賞日[初]:2012.10.30)

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