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2012

[No.169] ノック(Knock) <60点>

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キャッチコピー:unknown

 ノッキン・オン・ヘブンズ・ドアー。

三文あらすじ:静かな夜、大学生のケーシーは、試験勉強を手伝ってくれた男友達とのビデオチャットを終え独りに。突然ドアをノック(Knock)する音に驚きつつ外をうかがうが、人影はない。しかし、姿無き訪問者のノックは執拗に続き・・・

<本編(7分13秒)>



~*~*~*~

 
 窓を叩く音も止んだところで、ホラー作品をもう1本。これも目新しさは無いものの、非常に良くまとまった良作ショートフィルム。

 まず、主人公ケーシーのキャスティングが良い。『スクリーム』なんかだと序盤で殺されそうな派手めのブロンド美人。テスト勉強を男友達に手伝ってもらう辺り、女冥利を遺憾なく満喫するちゃっかり者である。しかし、それでいて相手の男の子を弄ぶのではなく、ちゃんとデートするなんて中々良い子ではないか。彼女には頑張って生き残って欲しい。主人公を応援したくなるというのは、どのジャンルにおいても重要な要素である。

 演出も良くまとまっている。ジャパニーズ・ホラーが普及した近年ではそうでもないが、元々基本的にアメリカには物理的危害を加えない外敵というものが存在しない。ただただ立っているだけとか、ただただこっちを見ているだけというスタイルが主流の日本幽霊界とは対照的だ。そんな“合理的でない”日本のお化けは、アメリカ人の不安をかき立てる。本作においても、ドアをノックする者は、序盤中盤とただただノックするだけ。これは恐い。

 ラストも秀逸。いつの間にやら室内にまで侵入していたノック・マンの存在にケーシーが怯え、目の前のドアが勢いよく開いて終幕。その先にいかなるモンスターが潜んでいるのか、ケーシーは果たして明日の試験を無事受験することが出来るのか、彼女と男友達の恋の行方は?などなど、かなり前倒しにしたものも含めて全ての謎は謎のまま。これがショートフィルムの醍醐味である。

 難点を言うなら、まず、ケーシーが洗面所に入ったときのノック音。これがちょっとクリア過ぎる。筆者などは、一瞬洗面所のドアがノックされたのかと思い、戦慄した。鏡のように光を反射する場所ならどこにでも現れる悪霊とジャック・バウアーが戦う『ミラーズ』という映画があったが、いかなる場所でもドアがあれば出現し、ただノックするだけという妖怪も中々恐ろしい。しかし、実際にノックされたのはおそらく窓であって、筆者が考案した“妖怪ドア叩き”は、敢えなくお蔵入りとなってしまった。

点数:60/100点
 立て続けにホラー作品を観てしまったので、今夜は眠れそうもない。“濡れている者は雨を恐れない。裸の者は盗賊を恐れない”というロシアの諺があるので、とりあえず、今夜はドアを開けっ放しにして過ごすことにしようと思う。

(鑑賞日[初]:2012.10.31)

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