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08
2012

[No.178] ルパン三世 バビロンの黄金伝説 <62点>

CATEGORYアニメ
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キャッチコピー:『古代メソポタミアから現代ニューヨークへ。バビロンの秘宝をめぐるエキサイティングな争奪戦!』

 歴史も世界も黄金も。
 “MANHATTAN”で繰り広げられる壮大な“JOKE”。

三文あらすじ:ニューヨークはマンハッタン、ルパン三世(声:山田康雄)、次元大介(声:小林清志)、石川五右ェ門(声:井上真樹夫)の前に現れた老婆ロゼッタ(声:塩沢とき)は、ルパンたちが探していた“バビロンの黄金”についての逸話を語り、古びた燭台を置いて去る。マンハッタンから出土した石版を手がかりに、ルパン一味は“バベルの塔”が発掘されたイラクへ。峰不二子(声:増山江威子)と共に黄金を追うニューヨーク・マフィアのマルチアーノ(声:カルーセル麻紀)一家、“国際婦人警官ビューティーコンテスト”の参加者5人を従えた銭形警部(声:納谷悟朗)との三つ巴の中、ルパン三世は、次第にバビロンの黄金伝説の謎に迫っていく・・・


~*~*~*~

 
<特別編視聴録~アナザーレビュー~>
 まずは、先日金曜ロードショーにて放送されたテレビスペシャル最新作『ルパン三世 東方見聞録~アナザーページ~』について、少しだけ述べたい。

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 結論から言うと、中々の出来。数字で言うなら、70点程度というのが、個人的な感想だ。

 しかし、悪いところもたくさんあって、例えば、アヴァンタイトル。アナザーページを盗んだルパンが追っ手から逃げるバイクチェイスなのだが、如何せん迫力と勢いに欠ける。アヴァンタイトルといのは、いわば結婚式の乾杯スピーチのようなもので、トントントンとテンポよくボルテージを上げていき、最後にドンッとタイトルを出す、というのが正しい。その点、今回のテレビスペシャルは、いささか勢いにも迫力にも欠けたおとなしすぎるものだった気がする。

 また、このテンポの悪さは、アヴァンタイトルだけに留まらず、作品全体としてややグダグダ感が漂う。もっとも、これは何も今回のテレビスペシャルに限ったことではなく、ルパン三世のテレビシリーズとはすべからくそういうものであるとも言える。

 今回のテレビスペシャルで良かった点は、往年のルパンファンに配慮した演出の数々であろう。

 限りなくテレビ1stシリーズに近い作画(メインキャラ以外がなんだか『名探偵コナン』っぽいのは少し気になる。)がまず素晴らしいし、銭形をちゃんと”有能な刑事”として描いている点に好感が持てる。本来の銭形警部は、サシの勝負ならルパン一味の誰よりも強いという最強刑事であった。おまけに「俺の名はルパン三世。」といった名台詞やテレビ2ndシリーズ最終話『さらば愛しきルパンよ』についてルパン自身が語るというサービス。あからさまなご機嫌取りと見る向きもあるだろうが、今回のテーマである”温故知新”に沿った素晴らしい趣向だと筆者は思った。

<黄金伝説鑑賞録~メインレビュー~>
 では、ここからは、本作の感想を述べる。

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●さらば幻の完結編
 本作は、ルパン三世劇場版第3弾。宮崎駿が生み出した傑作『カリオストロの城』の後ということで、本作の制作は紆余曲折を経ることになる。

 有名な話では、やはり“押井版ルパン”の存在が思い出されるだろう。劇場版第3弾の制作が決まり、まず監督として候補に挙がったのは、宮崎駿。しかし、彼はこの申出を拒否し、押井守を推薦する。ところが、いざ押井の提案した“ルパン三世”は、すこぶる奇妙なストーリーであった。以下、Wikipediaから抜粋。


 “ある狂気の建築家が東京のど真ん中に“バベルの塔”を模倣した塔を建てるが、完成当日に投身自殺する。

 ウェルカム・トゥ・ネバーランド駅。世界中にもう盗むモノが無くなり、怪盗としてのアイデンティティを喪失、酒場でのポーカーに大儲けしたものの袋叩きに遭い、身ぐるみはがれたルパンと次元。「そろそろ何かやろうぜ」と次元が促すも、ルパンは「今更何をやるんだ」とやる気をなくしていた。そこに若い女が依頼を持ち込んでくる。

 依頼は、伝説では現実と非現実の狭間にあると言われている「天使の化石」を盗むこと。大戦中にアフリカで発掘された後、ナチスの手に渡って、その後イスラエルへ、紆余曲折を経てなぜか日本に持ち込まれているという。ルパンたちは、最終的にそれを見つけるものの、それはフェイク、ただのプルトニウムだった。ルパンが触れてしまったことで「天使の化石」は大爆発を起こし、東京が壊滅する。

 しかし、これもフェイクだった。実際には爆発も嘘だった。だからルパンが現実である訳がない。

 …そう、最初からルパンなんていなかったのだ。”



 …??

 意味不明としか言いようがない。こんな企画にGOサインが出るはずもなく、敢え無く押井版ルパンは、幻の作品となってしまう。そう、押井なんて最初からなかったのだ、と言わんばかりに…。

 まぁ、押井守にルパンを任せようというのが、そもそも間違っている。。“歩く名言引用機”、あるいは“辛気く星やつ”。例え様はいくらでもあろうが、とにかく電脳硬化症にでもかかっているのではないかと疑うぐらい、彼の発想は元来、シュールでマッドでトリッキーだ。もちろん、それなりの押井ファンである筆者は、この“押井版ルパン”を是非とも映画化して欲しいと思っている。

●ジャジャ馬老婆を語り出せ!
 そんなゴタゴタを経て完成された本作を、筆者は正直そんなにおもしろい作品だとは思わない。まぁ、決して失敗作とも思わないが、本作以前の2作と比べれば、その劣化具合は一目瞭然である。

 筆者が個人的に嫌なのが、ストーリーの軸となるゲストヒロイン(?)、ロゼッタ婆さんである。

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 とにかく感じるのは、不安感。そして、嫌悪感。女優の塩沢ときを責める気はないが、彼女が歌う英語が下手すぎるというのもマイナス。そして極めつけは、度々登場する老婆のセクシー描写である。これはもう製作者の中にそういう性癖の者がいると考えてまず間違いなかろう。

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 一応、本当は美人宇宙人である、というロゼッタの正体についての前フリにはなっているのだと思うが、それにしてもヨボヨボの老婆にストリップさせるなんて常軌を逸している。どちらかというと“熟女”好きな筆者も、これにはお手上げである。

●麻紀の声はヤバイぜ
 声優の下手さという点では、本作の悪役マルチアーノを演じたカルーセル麻紀に大注目だ。これがとんでもない棒読みで大根芝居

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 その下手さ加減を例えるなら、かつてあの名作『タイタニック』が地上波で初放送された際、主人公ジャックの声を担当した俳優妻夫木聡歴史的大根芝居に匹敵すると言っていい。あのときは、ブッキーのあまりの演技に、日本中のお茶の間が「あぁ、これは沈没するやろうな。」と得心した訳だが、本作でも「こんな悪役にルパンが負ける訳ないな。」と序盤から確信するに足りる迷演技である。

●誰が素顔を晒したか
 以前、アニメ作品の知られざるトリビアを紹介するというバラエティで本作が取り上げられていた。そこで明かされたルパンの秘密とは“ルパンはカツラである”というもの。確かに、本作にはそのようなシーンがある。ニューヨークの地下に眠る“バベルの塔”内で濁流に流されるルパンが頭部を外し、超小型酸素ボンベを取り出すシーンがそれだ。衝撃に湧き「ルパンって禿げだったんだー!」と色めき立つスタジオ。

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 筆者は、ルパンファンの端くれとして激高した。あなた方の知っているルパン三世の顔が、いつから素顔だと錯覚していた?

 ルパン三世に関して明らかになっているパーソナル情報なんて、実はほとんどないんだぞ。年齢や国籍など当然のように不明。それどころか、性別すら不明なのである。もちろん“男の美学”の代名詞であるルパン三世が女だったとしたらまた話が変わってくるとは筆者も思うが、それとは別に、設定上、彼のイチモツの有無は誰にも分からない。当然、その素顔を知る者もいないのである。その証拠に、原作コミック第123話『名画いただきーっ』において、銭形警部が以下のように語っている。

 その姿はかりの姿ってことは長い間おめぇのことを研究して調べはついてるんだ…。長い間つきあってきたその顔…!!その声…!!すべてつくりものだってことをな。女か…男か…。それさえもオレにもまだつかめてねぇのさ…。

 これは、アルセーヌ・ルパン著『盗術』の教えをルパン三世が忠実に守っているからだ。少なくとも本レビューをお読みになった方には、しっかりとこの事実を心に留め置いて欲しい。

●美人コンテストよりも名言をマークせよ
 本作に懲らされた趣向の1つに、“銭形が国際婦人警官ビューティーコンテストのファイナリスト5名を部下にする”というものがある。これ事態別に目新しいものではないし、むしろ“苦肉の策感”がヒシヒシと感じられる、蛇足的な仕掛けであると言っていい。しかし、このファイナリスト5名の内の1人、中国代表チンジャオ婦警との関係で、石川五右ェ門は、彼史上ナンバー1と言っても過言ではない名言を吐くことになる。

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 チンジャオと五右ェ門の初邂逅は、オリエント急行内。敵同士として出会った2人は、一目で恋に落ちる。五右ェ門は、毎回恋に落ちてばかりだ。一旦別れた彼らは、やがて再会する。イラクの砂漠を行くルパン一味。クエート軍の戦車を奪った銭形一行と対面した刹那、五右ェ門は、行く手を阻む戦車隊を斬鉄剣で一刀両断にしていく。

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 彼の名言は、基本的にこの斬鉄剣がらみである。最も有名なものは、一閃の下に対象を切り裂き呟く「またつまらぬものを切ったか…。」であるが、劇場版第2作『カリオストロの城』で、皇女クラリスの激励を受けた直後の「今宵の斬鉄剣はひと味ちがうぞ…!」も素晴らしい。

 そして、本作。次々に戦車を切る五右ェ門は、突然その手を止める。すると、間一髪で外装のみが切られた一台の戦車から愛しのチンジャオが。五右ェ門は、危うく最愛の人を切り伏せてしまうところだったのだ。「どうして分かったんだ?」と問うルパンに彼は、こう答えた。

 「斬鉄剣で花は切れん…。」

 素晴らしい名言である。みなさんも、これを機会に覚えておこう。あらゆる物を切ることが出来る斬鉄剣は、その例外が特に注目されて語られる。最も有名なのは“こんにゃく”であり、他にも“ベイルート銀行の壁”や“卵形金庫”、“パンドラの箱”なども切れない物として知られている。しかし、もう1つ。斬鉄剣で切ることの出来ない物は“花”なのだ。何たるロマンティック。普段は決して五右ェ門びいきでない筆者も、これには深く唸らされる。

点数:62/100点
 前2作に比べれば圧倒的に凡作ではあるものの、劇場版では唯一“ピンクルパン”が拝める作品であるし、コメディに大きなウェイトを裂いたプロットも、それはそれで楽しめる。どのような捌き方にも対応できるというのが“ルパン三世”というコンテンツの凄さだ。とはいえ、やはりシリアス路線のルパンが好きな筆者としては、押井監督に、本作のリメイクを…ん急いで~♪と言いたい。

(鑑賞日:2012.11.5)










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