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2012

[No.182] ブレス(Breath) <65点>

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キャッチコピー:unknown

 石のように、草のように、神のように、ただ呼吸だけを続けろ。
 絶望からは、誰も逃れられないのだから。

三文あらすじ:大気が汚染され、ガスマスク無しでは呼吸(Breath)すら出来ない世界。僅かな希望を持ち、孤独に生き延びていた男は、あるとき右足に致命的な傷を負ってしまう。しかし、彼は、夢で見た女性と澄んだ空気の土地を目指し、足を引きずりながら出発する・・・

<本編(10分45秒)>



~*~*~*~

 
 荒廃した世界を描く終末系ショートフィルム。こういうのを英語では“Post-Apocalyptic”と形容するようである。つまり“黙示録の後の世界”という訳だ。

 こういったテーマのショートフィルムは、結構多い。おそらく、登場人物も少なくていいし、アイテムも本作のようにガスマスクだけでOKという点で、予算不足のショートフィルムメーカーにとって、やりやすい題材なのだろう。

 そんな数多ある“Post-Apocalyptic”な作品の中でも、本作は、割と良くまとまった良作。まぁ、結局最後は“夢オチ”であって、それはストーリーテラーにとって禁じ手であるとされてはいるけれど、本作の夢オチは、まだ必然性があるから悪くはない。

 つまるところ、希望などこの世にはない。それは言い過ぎにしても、そんなに軽々しく転がっている代物ではない。“地球最後の男”と大々的に銘打っておきながら、後半で美人な他の生き残りと合流するハリウッド大作がかつてあったが、本作の主人公が本編でしていたことは、結局“呼吸する”ということだけ。

 ガスマスク無しでは生きられない世界になったとき、彼はきっとこう思っただろう。“呼吸することを奪われた”と。しかし、本作冒頭で足に致命傷を負った彼は、一転、不完全ながらも“呼吸しか出来ない”という状態に陥ってしまう。圧倒的絶望。緑溢れる浄化された土地や爆乳タンクトップ美女はもとより、一輪だけ咲いた野花も布団を抱えあてどなく歩いた時間も、全ては幻想に過ぎなかった。彼はただ、じっと血を流し、静かに呼吸しながら、自らの死を待つばかり。

 本当の“黙示録”とは、こういうものかもしれない。

点数:65/100点
 静かな夜に、そっと絶望を噛み締める。中々の良作である。しかし、夢に出てくる女性は、もうちょっと綺麗どころを用意出来なかったものだろうか。

(鑑賞日[初]:2012.11.13)






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