[No.218] ゴジラ vs デストロイア <82点>

Godzilla vs Destroyah POSTER 1



キャッチコピー:『ゴジラ死す。』

 自衛隊の攻撃を受けたとき。
 最強の敵と対峙したとき。
 メルトダウンの危機に瀕したとき。
 
 少年よ、“怪獣王”はいつ死ぬと思う?

三文あらすじ:1996年、バース島の爆発消滅から1ヶ月後、香港に姿を現したゴジラは、全身が赤く発光し、いつ核爆発を起こしてもおかしくない危険な状況にあった。同じ頃、海底トンネルの工事現場から出土した太古の地層を調査した研究者、伊集院研作(辰巳琢郎)は、そこにかつてゴジラを海底で消滅させた兵器“オキシジェン・デストロイヤー”の影響から異常進化を遂げた未知の生物を確認する。ニュースキャスター、山根ゆかり(石野陽子)が伊集院に対して悪魔の兵器再びの復活を警告する中、古代生物は巨大な怪獣“デストロイア”となり東京に出現、ゴジラジュニアを追って東京に上陸した怪獣王“ゴジラ”の最後の戦いが幕を開ける・・・


~*~*~*~

 
 答えはもちろん“人に…忘れられたときさ。”という訳で、抽象的な意味での“ゴジラ”は死ぬことなく、本作以降も継承されていく。

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 とはいえ、少年時代、リアルタイムで本作を劇場鑑賞した世代にとって、当時の衝撃は並々ならぬものがあった。前回鑑賞した『vs ビオランテ』と過去の思い出との間に、あまりにも齟齬、あるいは乖離があったので、平成シリーズの間を吹っ飛ばし、一気にこの最終作を再鑑賞してみた次第である。

 『vs ビオランテ』とは反対に、大人になった今、本作を改めて鑑賞した感想は、一言で言って“おもしろい!”であった。もちろん、脚本は良くも悪くもベタであり、演技は良くも悪くもどこか古くさい。しかし、無駄の無いプロットは今観ても素晴らしく、何よりもゴジラへのオマージュや愛に満ちた名作である。

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 まず、オープニングが素晴らしい。『vs ビオランテ』のように怪獣を出し惜しみせず、本作冒頭は、いきなり“怪獣王ゴジラ”が香港で暴れ回る。

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 いわゆる“バーニング・ゴジラ”である。その灼熱の佇まいに幼心を鷲づかみにされた記憶が今でも鮮明であり、再見してもやはり極めてカッコいいと思える。Wikipediaによると、

 “バース島地下の天然ウランが熱水噴射で核分裂反応を起こしたことにより島が消滅。その影響で帰巣本能に異常をきたした上、体内炉心の核エネルギーが暴走、核爆発寸前の状態となった。”

とのこと。よく分からんが、一応理屈はあるようだ。SF的ギミックにおいては、これが大事。一応の理屈さえあれば、後はヴィジュアル的格好良さで補える。

 そして、そんな燃えるゴジラと対峙する最強の敵“デストロイア”

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 禍々しいけど、今見るとちょっとダサい。イリス同様、なんだかアニメっぽすぎるのである。

 デストロイアは、レギオンと同じく、というか、むしろこちらがレギオンのひな形なのかもしれないが、無数の小さな個体が結集して巨大な成獣型へと変化するタイプの怪獣である。特に、小さなデストロイアの一匹に滝川クリステル的喋り方のキャスター山根ゆかりが襲われるシーンは、子供心にとても恐く、今観てもやはり極めて恐かった。

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 パトカーの中に逃げ込んだ彼女を、デストロイアが外から追い詰めるというこのシーン、演出が非常に『ジュラシック・パーク』っぽい。また、小さいデストロイアは、蟹の足みたいな口の中からもう一つ細長い口が突きだしてくるという仕組みを持っているのだが、これなんかは完全にゼノモーフのインナーマウスである。これらはオマージュというのか…。どっちかというとパクりと言えなくもない。

 本作は、ゴジラ一応の最終作ということで、過去作へのオマージュが多い。こちらは歴としたオマージュである。まず、“オキシジェン・デストロイア”という本作のメイン・ギミックが、もろに初代ゴジラと共通。筆者は初期のゴジラを全く知らないので、正直この点についての感慨は無いのだが、往年のファンにはたまらない趣向であろう。

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 筆者が個人的にぐっときたのは、“スーパーXⅢ”の登場、そして、黒木翔の搭乗である。『vs ビオランテ』において防衛庁特殊戦略作戦室室長として登場した黒木翔三等特佐は、同作において若手エリートという位置づけであった。老いて道を誤った白神博士と対比される形で、これからの時代を正しい方向へと導く若い力としての役回り。

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 時代は流れて世紀末、最凶の敵の出現、最強のゴジラの暴走という事態に、満を持して出撃する対ゴジラ兵器の代名詞“スーパーX”シリーズ最新鋭機“スーパーXⅢ”。一体誰が指揮を執るんですか?という疑問に、中尾彬演じるGフォース司令官、麻生孝昭が「おそらく“アイツ”だ…。」という最高の“フリ”を提供する。そして、6年ぶりの登場、若手エリートはどのような熟練の兵士に成長しているのか!

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 なんか凛々しくなっている!やはり、時の流れが彼に試練と機会を与え、より精悍な男へと変えたのか。・・・いや、ちょっと待て。これ、お兄ちゃんやな!

 という訳で、当初『vs ビオランテ』で黒木を演じた高島(弟)がそのまま演じる予定だったらしいが、スケジュールの都合上、高島(兄)が演じることになったらしい。ローディー大佐がひょろひょろのドン・チードルになってげんなりした経験を思い起こせば、本作のこのキャスティングは相当素晴らしいものと言っていいだろう。

 かくして、ゴジラへの愛と最高のキャストが集結した本作は、日本が誇る“怪獣王”の最期を飾るに相応しい名作になったのであった。

点数:82/100点
 幼心に感動し、そして、大人になってもやはり感動する作品というのは、間違いなく“名作”と言っていいだろう。やっぱり怪獣ものはおもしろい。しかし、本作を観ても、“ゴジラ”という作品は、本当に“核”関連の表現が多い。それは、ゴジラが核を食べてエネルギー源にする怪獣である以上必然のことであるが、今日での上映には果たして耐え得るのだろうか。やっぱりガメラしかないなぁ。

(鑑賞日:2013.5.8)

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