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2013

[No.236] ヘル・レイザー(Hellraiser) <82点>

CATEGORYホラー




キャッチコピー:『He'll tear your soul apart.』

 ピン様、降臨。

三文あらすじ:フランク・コットン(ショーン・チャップマン)という男性が、“組み替えることで究極の性的官能を体験できる”という謎のパズル・ボックス“ルマルシャンの小箱”を入手し、その組み替えに成功するが、異世界から出現した魔道士<セノバイト>によって彼の肉体は消失してしまう。数年後、フランクの弟ラリー・コットン(アンドリュー・ロビンソン)が、妻ジュリア(クレア・ヒギンス)と共にフランクの家に越してくる。その家の一室で不完全な肉体のまま異世界から復活したフランクに遭遇したジュリアは、彼を完全復活させるため、ラリーの知らぬ間に行きずりの男をその部屋で次々に殺害していくのだが、やがてラリーの娘カースティ(アシュレイ・ローレンス)がこれに気付いてしまう・・・


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 最近マイ・ブームのDDG(どんでん返し)系から少し趣向を変えまして、今回は、ホラー映画の大傑作と名高い『ヘル・レイザー』を、恥ずかしながら初鑑賞した。

 ホラー界では超有名作品である本作は、確かにその名に恥じぬ大満足の傑作であった。人気ゲームシリーズであり、映画化も好評だった『サイレント・ヒル』に多大なる影響を与えた作品ということであるが、それもナルホドと頷ける卓越した狂気の世界観。

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 中でも筆者が特に感銘を受けたのは、朽ちたフランクの肉体が現世に復活するシーンである。木造住宅2階の床から突如ニョキッ!と逆さまに生えてくるオドロオドロしい2本の脚。膝を曲げて床に足を着け、続いて胴体らしき物体が生えてくる。その後、バリバリバリッ!と形成されていくフランクのボロボロの肉体。すさまじいビジュアルである。

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 本作は、このシーンを始めとしてSFXが有名な作品でもあるが、そういった昔の作品では、大抵“当時にすれば”すごいビジュアル、という感想を持つものだ。すなわち、いくらスゴイSFXと言えども、あくまでアナログな技術であり、CG黎明期を過ぎ今や実物と見まがうほどに洗練されたデジタル技術の前には、やはり到底及ばない、というパターンが多いのである。しかし、本作の、特にこのフランク復活シーンのSFXは、本当に今観てもスゴイ!リアルさ、グロさ、不気味さ、全て一級品。名作の名シーンは、その後数々模倣され古臭くなっていくのが世の常であり、事実、本作中でも多くのシーンが“どこかで見たことある!”という印象を受けるのだが、このシーンだけは、今観ても全く以て新鮮そのもの。

 もちろん、その他のシーンも素晴らしい。例えば、ラスト近くで、呪われたフランク宅の壁をナイフで傷つけるシーンでは、引っ掻いた跡から鮮血が滴るという演出。これは、フランク復活シーンの次に感銘を受けたシーンだ。

 また、おそらくは、異世界の苦痛と快楽の象徴であろうあの吊された木の柱に肉片が付着しているようなビジュアルも独特の雰囲気を醸し出しているし、ラストで再び異世界へと連れ戻されるフランクの鎖で引っ張られた肉体描写も素晴らしくグロテスク。ちなみに、人気コミック『HUNTER×HUNTER』のクラピカが使用する鎖の念能力は、本作からインスピレーションを受けたものである、とのソース不明情報もある。

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 そして、本作において、圧倒的なダーク・ヒロイズムを発揮するホラー映画界きっての超有名キャラクターこそが、魔道士<セノバイト>カルテットである。順に紹介しよう。まず、彼らのリーダー格にして人気No.1のナイス・ガイ“ピン様”ことピンヘッド

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 改めてすさまじいビジュアルだ。分かってる、分かってるよ。みなまで言うな。“ちょっとダサくねぇ?”と初見の人は思うはずだ。でも、少し立ち止まり、よく考えてみて欲しい。顔中にピンを刺した魔道士を一体誰がデザイン出来るだろう?その発想力に驚愕し、出来れば賞賛の拍手を送って欲しいのである。魔道士という言葉に囚われず、従来型のマント姿ではない斬新な“全身ボンテージ”を採用した点も、笑いを堪えて評価してあげて欲しい。

 次に、カルテットの紅一点(?)、アンニュイな魔道士“フィメたん”ことフィメール

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 切なげな瞳・・・。しかして、本作中の彼は、カルテットの中でも、美しきカーティスに一番興味を示す変態チックな人物だったりする。まぁ、名前からして、もしかしたら女性なのかもしれないが。それにしても、このデザインもぶっ飛びすぎ。残酷なビジュアルイメージにするため喉仏を解放するのは分からなくもないが、そこにヘンテコな針金をくっつけ、そのままほっぺたにぶっ刺すなんて、全くどうかしている。

 続いて、カルテット中、最も攻撃的なビジュアルイメージの特攻隊長“チャタ兄”ことチャタラー

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 すさまじいデザインだが、これはまだ分からなくもない。というか、このあまりにも残虐クリーチャー的なデザインが、おそらく後のクリエーターに多大な影響を与え、我々は、既に後世の作品で同型のクリーチャーを多く見ているのだろう。『サイレント・ヒル』にこんなのがいた気がするし、『バイオハザード』にもそっくりなヤツがいたと思う。

 最後に、コミカルな憎めないヤツ、“バタ坊”ことバターボール

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 これがまだ一番人間らしいかもしれない。まぁ、バターボールもフィメールの喉のように胸部から腹部が解放されており、全身で見ると相当残虐なデザインではある。何故サングラスをしているのか、そして、サングラスの向こうにどれだけつぶらな瞳が隠れているのかは、現状不明。

 以上でホラー映画界のカリスマ、魔道士<セノバイト>カルテットの紹介は終了。そして、本作について述べることもこれで終わりである。ストーリーラインとかは、まぁ言ってしまえば“残酷な昼ドラ”といった感じ。やはり本作は、圧倒的な世界観と、魔道士たちの想像を絶するカリスマ性を心ゆくまで堪能する作品である。

点数:82/100点
 レンタルビデオ店に行けば必ずと言っていいほどピン様のジャケットが目に入るもののその度スルーしていた、という筆者のような愚かな映画ファンは、意外と多いはずだ。さぁ、今こそ“ルマルシャンの小箱”を開け、めくるめく苦痛と快楽の世界に飛び込もう。

(鑑賞日[初]:2013.6.15)










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Tag:グロ注意 悪趣味映画 クソ女

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