--
--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
02
2012

[No.24] トリプルX(xXx) <75点>

CATEGORYアクション




キャッチコピー:『新種のシークレット・エージェント誕生』

 “ダブル”が駄目なら“トリプル”で!
 ザンダー兄さん世界を駆ける!

三文あらすじ:ザンダー・ケイジ(ヴィン・ディーゼル)は、違法なエクストリームスポーツ(Xスポーツ)に命を懸けるアンダーグラウンドのカリスマ。一方、エージェントの潜入をことごとく見破るチェコの犯罪組織”アナーキー99”に手を焼いていたNSA(米国家安全保障局)は、工作員アウグスト・ギボンズ(サミュエル・L・ジャクソン)の提案で、ザンダーに目を付ける。ギボンズのサバイバルテストを突破したザンダーは、かつて無い新種のシークレット・エージェント”トリプルX(xXx)”として、世界を救うミッションに挑むことになる・・・


~*~*~*~

 
 ”新種のシークレット・エージェント”が謳い文句の本作。念頭に置いているのは、もちろんザ・シークレット・エージェント”ジェームズ・ボンド”であろう。
 そもそも007シリーズを映画化したかったコロンビアピクチャーズが、版権争いに負け、それなら自分たちでスパイ映画を撮ってやる!というノリで作ったというのが、本作が撮られた経緯だったはずだ。もっともその後に、コロンビアが007の映画化権を持つMGMと共にソニーに買収され、結局一緒に007を作ることになった。加えて、シリーズ化を前提に出演したはずの主役ヴィン・ディーゼルが続編を降板、監督のロブ・コーエンと不仲になるというアクシデントが発生。仕方なく主演をラッパーのアイス・キューブに据えて続編を制作したのだが、小太りのアイス・キューブがドタドタ走り回る姿はスパイとしての説得力に欠け、内容的にも興行的にも大失敗を記録してしまう。さらに、やっとヴィン・ディーゼルがロブ・コーエンに謝罪し、正当な続編制作がスタートしかけた矢先に、今度はロブ・コーエンが他の映画を撮り始めてしまい、結局2010年公開とされていた続編の話もとんと聞かなくなってしまった。
 タイトルの”XXX”とは、ポルノが最もハードで成人向けであることを示す記号なのだが、本シリーズの裏にある大人のゴタゴタの方がよっぽどハードである。

 そんな本作の出来はと言うと、これがなかなか評価が難しい。こういうお気楽アクション映画というのは、そういう気分で観ると最高におもしろいのだが、真面目に観てしまうと突っ込みどころが気になってどうしても採点が辛くなる。本作の評価も人によって実にまちまちだ。
 筆者は、マイケル・ベイをこよなく愛していることからも明らかなように、こういうお気楽・ドンパチ・脚本ゆるゆる系アクション大作が大好きだ。よって、本作にも大変好感が持てた。ヴィン・ディーゼル主演で、是非3作目を制作してほしい。 

 もっとも、本作が当初の目的通り007とは異なる新たなスパイ像を提示できたかは、いささか疑問である。

 確かに、ザンダー・ケイジのキャラクターは今の時代に沿うようになかなかしっかり作り込まれている。
 彼は007とは違い、煙草は吸わない。バーに行ってもウォッカマティーニではなく甘ったるいクランベリーソーダを注文する。しかも、スパイに成り立てだから銃を扱えないかと思いきや、プレイステーションでやったから分かると言い放つ。そして、こういうお茶目な一面も有りながら、一方ではゲームを禁止しようとした州議員の車を盗み、橋から落下させて、自身はその落下する車の上からパラシュートで飛び降りるというバリバリ違法なエクストリームスポーツを行うのである。
 彼が持ち併せるこの一見相反する2つの側面も、最近の若いワルというのはこんなもんなのかなと一応納得できる程度には上手く描写されている。まぁ、”ワルの中のワル”みたいな宣伝と本編冒頭の煽りの割には、ザンダーは実はあんまり悪いことはしておらず、むしろチンピラといった感じが否めないのも事実だが。それどころか、サバイバルテストやチェコ潜入ミッションの途中で怪我人や死人が出ると、真剣に怒ったり悲しんだり、しまいにはほぼ初対面の人を必死で助けようとしだす始末。これにヴィン・ディーゼルの実は可愛らしい童顔が加味されて、後半はもう”気のいいお兄さん”にしか見えない。
 まぁ、そのこと自体は大した問題ではない。本作のような映画において、そういうポイントは、鑑賞後みんなで笑いながらネタにできるプラスポイントと受け止めるべきだ。”あんなスパイいるわけがない。”とか”全然スパイっぽく見えない。”と言った無粋なヤジも論外である。

 本作の真の問題点は”007を意識しすぎた”というところにあると筆者は考えている。
 ”東欧の犯罪組織が世界を破滅させるために生物兵器を開発する”というプロットが、既にモロ007である。しかも、この生物兵器を発射するボートみたいなマシンが登場するのだが、これがまたロジャー・ムーア時代の007で見たようなデザインと質感。敵の地下基地の雰囲気も007ではおなじみの感じだ。さらに、まんま”Q”みたいなキャラが秘密兵器の数々をザンダーに授けるし、ロケットランチャーや火炎放射器が飛び出すザンダーの車は、ボンドカーである。
 しかし、このような非現実的なプロットやガジェットは、ジェームズ・ボンドだからこそ成立していたのである。ジェームズ・ボンドは、渋い立ち居振る舞い、カッコイイ持ち物、仕事は完璧にこなす、女にはモテるなど男性の憧れを凝縮したいわば象徴としてのヒーローである。そんなウソみたいな主人公が、非現実的な世界観の中で活躍するから、007は一種のファンタジーとして成功した。
 しかし、本作のスパイ、ザンダー・ケイジには、ジェームズ・ボンドのようなヒーロー感がない。ザンダーは一応カリスマだが現代っ子丸出しで、人の死に心を痛めるヒューマニストな面もあったりと、どこか”等身大”なのである。そんな彼が、まるで冷戦時代のような”いかにもスパイ映画”なストーリーの中で活躍する姿は違和感があるし、世界観の古くささを強調してしまう。製作者の意図としては、あえて007に似せて作ることで、ザンダーの新鮮さを際立たせたかったのだろうが、これは完全に逆効果を生んでいる。ジェームズ・ボンドのようなスーパーヒーローだったから、007の非現実的なストーリーやガジェットも違和感がなかったのであって、ザンダーのような比較的リアルな主人公なら、ストーリーやガジェットもよりリアルなものにする必要があったのではないだろうか。本家007はおそらくこの点をちゃんと分かっていて、シリアスで悩めるボンド、ダニエル・クレイグには、リアルなストーリーと実用的な装備しか与えていない。やはり本家の方が一枚上手だったということだろう。

点数:75/100点
 筆者が思うところを色々と書いたが、お気楽アクション映画として本作の出来は決して悪くない。むしろ、エクストリームスポーツを応用したアクションシーンは新鮮で迫力があるし、脚本にしても、例えばNSAがチンピラを雇うことに決める理由などは、この手の映画で必要とされる程度の説得力は持っている。ただ後半の失速がハンパなく、一番の見せ場であるはずの水上アクションもいまいち盛り上がらない。ってゆうか、人の芋を勝手に爆破するな!ただ、冒頭のパラシュートシーンとラストの星条旗柄のパラシュートシーンは、筆者が映画史上かなり上位にランクインすると考える『私を愛したスパイ』のオープニングへのオマージュになっているのかなぁと、個人的にうれしくなってしまった。

(鑑賞日:2012.2.1)










トリプルX [DVD]

新品価格
¥4,800から
(2013/3/24 00:25時点)


トリプルX [Blu-ray]

新品価格
¥4,011から
(2013/3/24 00:26時点)


プレイステーションSCPH-7000本体 PS

新品価格
¥38,000から
(2013/4/14 09:34時点)


完熟 種子島安納芋 Mサイズ4キロ 安納紅

新品価格
¥2,940から
(2013/3/24 00:26時点)



関連記事
スポンサーサイト

Tag:スパイ大作戦 サミュエル・L・ジャクソン

0 Comments

Leave a comment

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。