[No.242] スクワーム(Squirm) <58点>



※注意!ウネウネしたゴカイがいっぱい出てきます!


キャッチコピー:『This was the night of the CRAWLING TERROR!』

 刮目せよ!戦慄せよ!そして“身もだえ”せよ!

三文あらすじ:1975年の夏、ジョージア州の田舎町フライクリークを歴史的暴風雨が襲い、町は大きな被害を被ったものの、倒壊した送電塔から漏れた高圧電流が全て地中へと流れたため、幸い山火事には至らなかった。そんな町に母、妹と暮らすジェリー・サンダース(パトリシア・ピアシー)の元へ、ニューヨークから恋人のミック(ドン・スカーディノ)がやってくる。休暇を満喫しようとするジェリーとミックだったが、町では住人が次々と行方不明になる事件が続発、原因究明に奔走する2人は、やがて、高圧電流によって凶暴性を増したゴカイが大量発生し、人々を襲っているという驚愕の事実に直面する・・・


~*~*~*~

 
 いたいけな少女を監禁し、あろうことか拷問するなんて、そんな酷い映画と比べれば、ウネウネゴカイがザワザワ大量発生し、ガブガブパクパク罪なき人々を食べていく映画の方が随分健康的だと思わないか。という訳で、今回は、ミミズ映画の古典的金字塔『スクワーム』である。

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 タイトルの“スクワーム(Squirm)”とは“身もだえする”みたいなニュアンス。また、ミミズなどが“ウネウネ這いずり回る”といった意味でも使用される単語らしい。そんなタイトルからしてオドロオドロしい本作は、古き良きモンスターパニックにありがちな、非常に“微笑ましい”作品である。

 まず、ビジュアル面。これが極めてショボい。クライマックスで用いられるおびただしい数のゴカイの大群は、正直ある程度圧巻ではあるものの、基本的には、ゴカイのアップかボタボタとたれてくる数匹のゴカイを描写するのみで物語は進んでいく。中盤、あのゴカイ養殖屋の息子が、ボート上で人食いゴカイに顔面を喰われるシーンは、確かに、今観てもそれなりに衝撃的。顔中の皮膚を食い破ってグイグイ侵入していくビジュアルは素晴らしい。とはいえ、全編通して、ビジュアル的な見せ場はそれくらい。

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 それから、ストーリー面。これも極めてお粗末。とにかく突っ込み所が多いのである。保安官に取り合ってもらえないため不法侵入を繰り返して独自捜査を展開する主人公たちは、まぁこの手の映画のお約束として大目に見るとしても、もっと合理的に行動しようぜ、だとか、ネルシャツってそんなに燃えましたっけ?と思わず突っ込んでしまう不思議シーンのオンパレード。主人公たちのせいで、とまでは言わなくても、彼らがもっと冷静沈着に行動していれば、防げた被害がたくさんありそうである。

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 当たり前のことだが、これらの評価は、本作に対する悪口では決してない。むしろ最大の賛辞と捉えてもらって構わない。この手のジャンル、しかも、この当時の作品では、こういった非合理的な主人公や、お約束的な展開、そして、今から見れば目も当てられないくらいちゃっちいクリーチャーというのが定番なのである。どちらかと言うと我々は、到底人類に勝てるとは思えないモンスターを愛おしく思い、数々の突っ込み所にその都度色めき立ち、そして、作品全体が包含するなんとも言えないチープさ古き良き時代性を心の底から堪能するために、このような作品を鑑賞する。

 つまり、映像がショボくても、ストーリーが拙くても、名作映画は生まれるというわけだ。これぞ“映画のマジック”である。

点数:58/100点
 結構誉めてた割には点数低いやん!と今度は筆者が突っ込まれそうだが、実際、モンスター・パニック映画として本作を観るならその出来はお世辞にも誉められたものではない。ハラハラドキドキのモンスター・パニックとしてではなく、少しだけ刺激的な古き良きドラマとして観るのなら、そして、多くの笑い所をはらんだ“ネタ映画”として観るのなら、こんなに素晴らしい作品にはちょっとお目にかかれないだろう。

(鑑賞日[初]:2013.6.20)

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