[No.289] マンイーター(Rogue) <70点>





キャッチコピー:『恐くても、降りられません。』

 怪物との決闘は常に生き残りを賭けた戦いだ。
 “斬新”なんて言葉は存在しねぇ…!

三文あらすじ:アメリカ人旅行ジャーナリストのピート・マッケル(マイケル・ヴァルタン)は、オーストラリアのノーザンテリトリーにあるカカドゥ国立公園を訪れる。女性生物研究者ケイト・ライアン(ラダ・ミッチェル)がガイドを務めるワニ・ウォッチング・クルーズを取材するためだ。十数名のツーリストを乗せ、道中地元のゴロツキ、ニール・ケリー(サム・ワーシントン)の妨害もかわして順調に進むボートだったが、帰り際に視認した発光信号を追う内、群を離れた凶暴な(ROGUE)巨大人喰いワニのテリトリーへと踏み行ってしまう・・・


~*~*~*~

 
 世の中には“そうしたからそう呼ばれてしまった者たち”というのがいる。これは尾田栄一郎も指摘している通りである。例えば、皿を洗ったから“皿洗い”。小豆を洗ったから“小豆洗い”。そんな具合だ。これは英語でも概ね同じ。ボールを蹴るなら“キッカー”。バットを振るなら“バッター”。ピーをピーするから“マザーファッカー”。そして、人を持ち上げて運ぶから“エレベーター”。

 随分と久方ぶりの今日は、“人喰い”、すなわち、“マンイーター”のお話。

rogue1.jpg


 結論から言えば、本作は、とってもベタなモンスター・パニック作品ということになろう。良く言えば“佳作”であり、悪く言うなら”凡作”である。

 冒頭から長々と描かれるのは、オーストラリアの悠然たる大自然。イケメンかつ勇敢で聡明そうな主人公と男勝りなヒロイン。お調子者のツーリストや脳天気な家族連れ、そして、何やら秘密を抱えていそうなおじさん。そんなベッタベタの登場人物たちを丁寧に紹介していく。筆者のような昭和生まれの“映画大向う”からすれば、このような冒頭の趣向は大変な好感に値するのだが、昨今の“ムービーウォッチャー”にしてみれば退屈至極に違いない。

rogue2.jpg


 川中の小さな島に孤立した後も肝心のワニがあまり堂々とは登場しない、というのも、ウォッチャーたちの退屈を誘う可能性が高い。もちろん、こんなことはかつての(あるいは今でも)B級モンスター・パニックにおける“お決まり”であるから、大向うは大きく唸るのである。

rogue3.jpg


 唯一の脱出手段、すなわち、小島の木から対岸までロープを渡すため、勇敢なゴロツキが水中へと果敢に入っていくのもお約束なら、パニクった小心者が卑怯な振る舞いをして全てを台無しにしてしまい最終的には“それやれ泳げー!!”になってしまうのも定番通り。そんなことならハナからみんなで泳げばよかったのである。などというのは早計だ。結果論が正しいのなら誰も恋なんてしない。

rogue4.jpg


 そんなこんなで結構早々と小島から脱出してしまう登場人物たち。とはいえ、あれ、残りの時間どうするの?という心配は無用である。登場人物は全員陸地に逃げた。しかし、ワニはまだ生きている。よろしい、ならば巣だ。

 小島のシークエンスで中々露わにならないワニのシャイっぷりに激高していたあなたも、このシークエンスではいささかの溜飲を下げることができるだろう。ほっと一息ついた主人公が“あーれー!”と巣に転げ落ちてしまうご都合主義にまず拍手を送り、熟睡中のワニの側を彼がハラハラドキドキすり抜けるという見え見えの展開を悠々と楽しむことが出来る。もちろん、ラストには一介のジャーナリストと超巨大ワニのあり得ない一騎打ちの肉弾戦が用意されていることは言うまでもないし、巣に連れ去られたヒロインだけが何故か他の被害者とは違いまだ食べられていないということは、周知の通りである。

rogue5.jpg


点数:70/100点
 本当に随分とご無沙汰してしまったが、それは筆者を取り巻く環境が激変し、おまけにインターネットの使えない状況に幽閉されていたためである。つまり、誰かが勝手に決めたレディメイドな今日を脱ぎ捨てた、ということ。まぁ、そのような環境はまだもうちょっとだけ続くんじゃが、とりあえず、これまでの日々を噛み締めると共にこれからの日々に涎を垂らす、そういった時期に来たという節目の意味も込めて今回は本作『マンイーター』の感想を書いた。これからは今まで通り、ささやかながら一応の“ブログライター”に戻っていこうと考えている。

(鑑賞日[初]:2013.9.5)

マンイーター アンレイテッド・バージョン [DVD]

新品価格
¥2,981から
(2013/10/26 17:37時点)


マンイーター アンレイテッド・バージョン [Blu-ray]

新品価格
¥3,654から
(2013/10/26 17:37時点)


困ったときのベタ辞典 (だいわ文庫)

新品価格
¥680から
(2013/10/26 17:38時点)


午後からはワニ日和 (文春文庫)

新品価格
¥590から
(2013/10/26 17:39時点)


関連記事
スポンサーサイト

Comment

Leave a Reply





管理者にだけ表示を許可する

Trackback