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2015

[No.322] ダークシティ(Dark City) <72点>

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キャッチコピー:『闇の都市に渦まく「謎」の複合体』

 ~ SAVIOR IN THE DARK ~

三文あらすじ:見知らぬバスルームで目覚めた一人の男(ルーファス・シーウェル)は、闇に包まれた街(Dark City)を彷徨う。ジョン・マードックという自分の名に聞き覚えはなく、エマ(ジェニファー・コネリー)という美しい女が自分の妻という記憶もない。全てが謎の中、奇怪な黒ずくめの集団に追われるジョンは、ダニエル・P・シュレーバー(キーファー・サザーランド)という風変わりな博士の助力を得つつ、この街の真実に迫っていく・・・


~*~*~*~


 SFスリラー界の隠れた名作『ダークシティ』。筆者が初鑑賞したのは、もうずいぶん大昔の話だ。中学か高校のときだったと思うが、そのときは、正直「ふーん。なんかそれなりにおもろかったなぁ。」といった程度の読後感であった。しかし、今回再鑑賞してみて、本作が“隠れた名作”と呼ばれるのも至極納得、と改めて思い知った次第である。

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 監督は、アレックス・プロヤス。冥府から蘇ったダークヒーローの復讐劇『クロウ/飛翔伝説』の監督である。比較的最近の作品で、多くの鑑賞者の記憶にもまだ新しいのは、『アイ、ロボット』だろうか。筆者は『クロウ』を未鑑賞なのだが、『アイ、ロボット』はなかなか丁寧に作られていて、“佳作”と評すに十分な作品だった、ように思う。

 キャスト面で特筆しておきたいのは、まず、主人公の美人妻エマを演じるジェニファー・コネリー

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 ふーむ、やっぱりよい。何がよいって、その郁郁青青たる眉毛を置いて他には無い。Mr. Alansmitheeは、毛深そうな女性が好きなのである。あくまでも“毛深そう”なのであって、体毛フェチという訳ではない。

 なんの話だ。
 そう、キャストの話だ。

 もう一人、味のある非常に良い演技で以て本作の雰囲気作りに大きく貢献しているのが、今やジャック・バウワーとして世界的にお馴染みのキーファー・サザーランドである。

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 彼が演じるのは、人類で唯一“ダークシティ”の真実を知るマッド・サイエンティスト。非常に良いキャラであり、同時に極めて重要なキャラでもあるのだが、キーファーは、CTUの後ろ盾無くしてこの重責を見事にこなした、と言っていいだろう。『キューブ・ゼロ』に出てきたモノクルの紳士とは違い、作品の雰囲気に優しく溶け込むような既存の存在感。なかなか素晴らしい。

 では、肝心の作品の内容は、というと、大枠は『マトリックス』だと思ってもらってよろしい。もちろん、1年早く世に送り出されている本作の方が先輩にあたるのだが、世界を救うサイバーヒーロー“ネオ”と宇宙の片田舎の王様“ジョンなにがし”とでは、知名度において歴然たる差がある。つまるところ、本作は、偶発的な作用によってまやかしから目覚めた主人公が、架空の現実を与えられている人々を救う、というプロットの作品。その部分では多かれ少なかれ『マトリックス』と同じだし、加えて、本作のクライマックスでジョンが敵の親玉と繰り広げる“念力バトル”は、ほぼ丸々ネオとスミスのクライマックスバトルである。

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 その他にも、本作にはどこぞの映画で見たような要素が多い。例えば、ジョンが目覚めるオープニングシークエンスは、なんだか『SAW』の出だしみたいだし、敵である人型宇宙人のビジュアルはまるで『ヘルレイザー』のピン様のようだ。みんなが当たり前だと思っている場所への行き方を実は誰も知らない、という設定や、街の果てには壁があり、それを破ると未知の世界が広がっている、という趣向は、『トゥルーマン・ショー』さながらである。本作の“真の主役”と言ってもいい“街”自体の雰囲気にも、ゴッサム・シティ(特にティム・バートン版)との類似点を見いだせそうだ。

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 まぁまぁ、いくつかは筆者のこじつけめいた妄想も含まれているかもしれないし、本作より後に制作された映画と似ているならそれは本作こそが先駆者と呼ばれて当然ではあるのだが、とにかく、本作を全体として見るとどこかしら“パッチワーク感”が漂っていることは事実だろう。しかしながら、それでいて全く陳腐さやチープさは感じない。むしろ、一つ一つは既製品に過ぎない中古の布きれを奇跡のバランスで繋ぎ合わせ、全く斬新で良質な一着のスーツを仕立て上げた、というような形容すら可能だ。そういう意味で、筆者は個人的に本作のキャッチコピー、“闇の都市に渦まく「謎」の複合体”には、並々ならぬ感動と羨望を禁じ得ないのである。

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点数:72/100点
 SFファンには是非一度鑑賞してもらいたい良作。実際のところ、本作の主人公ジョンは、正義だとか愛などを追いかけてはいるものの、月夜に輝く孤高の戦士であることは間違いない。

(鑑賞日[初]:2015.2.1)










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