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08
2015

[No.328] メランコリア(Melancholia) <55点>

CATEGORYドラマ




キャッチコピー:『世界が終わる。その衝撃の瞬間をあなたは目撃する―。』

 鬱々たる惑星の終焉。

三文あらすじ:鬱病を患っているコピーライター、ジャスティン(キルスティン・ダンスト)は、姉クレア(シャルロット・ゲンズブール)とその夫ジョン(キーファー・サザーランド)が所有する豪邸で盛大な結婚披露宴を挙げる。しかし、幸せの絶頂にいるはずだった彼女の奇矯な言動が、新郎や上司との関係決裂を招いてしまう。ますます不安定になっていくジャスティンはクレア宅に身を寄せることになるのだが、そんな中、巨大惑星“メランコリア”が地球に接近していた・・・


~*~*~*~


 前回感想を書いたデヴィッド・リンチ作品『インランド・エンパイア』は中々に“鬱”な作品だった。内容は陰鬱だし、展開は支離滅裂。統合失調症を発症するまでの過程を描いた作品だ、との解釈を展開する人すらいるくらいである。

 今回感想を書くこの『メランコリア』は、真っ向から“鬱”を描いた映画。『インランド~』のように作品自体が狂っているわけではない。不安定なのは、本作が描く登場人物である。

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 監督は、ラース・フォン・トリアー。“監督デヴィッド・リンチ”と聞いてその作品の難解さを覚悟するように、このラース・フォン・トリアーという名を聞いた我々は、これからめくるめく“鬱の世界”と相対することを肝に銘じなければならないだろう。なんてったって、この監督は、3大鬱映画にカウントされるとも言われるあの『ダンサー・イン・ザ・ダーク』を世に送り出した男。その他にも、“実験的”というにはあまりにも不可思議な作品『ドッグ・ヴィル』や『マンダレイ』を手がけたのも、他ならぬ彼である。

 キャスト面で筆者が注目したのは、やはりキルスティン・ダンストである。子役出身で代表作の多い彼女であるが、筆者的にはやはり旧『スパイダーマン』シリーズのM.J.としてのイメージが強い。同作においては、M.J.という女性のクソ女っぷりととても女子高生~女子大生には見えないキルスティンの“邪悪”な笑顔が印象的であった。

 さぁ、では本作の彼女はどうか、と言えば、これが中々素晴らしい。本来はペネロペ・クルスが主役としてキャスティングされていたものの結局出演には至らず、彼女のいわば“後釜”としてキルスティンが抜擢されたらしい。しかし、そんな紆余や曲折など微塵も感じさせない彼女の存在感。生来の“邪悪”な笑顔が鬱病女性というキャラと絶妙にマッチしている。しかも、鬱全開ではでないとき、すなわち、冒頭の披露宴シークエンスでの彼女は、めちゃくちゃ可愛い!

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 やっぱ美人だよな、ダンスト。度々“ゴージャス”と形容されることも、さもありなんといった感じである。それから、一人の男として特筆しておきたいのは、キルスティン・ダンストはおっぱいが大きい、ということ。特に、本作では、姉に無理矢理お風呂に入れられるシーンとか野外にて惑星メランコリアの光を全裸で浴びるシーンとかで、その豊満なバディを遺憾なく堪能出来る(他にも、ほぼすっぴんでの演技なども披露しており、鬱病キャラならではのいわゆる“体当たり演技”が見所。)。

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 相変わらず笑顔は“邪悪”だが、惑星明かりに照らされる彼女の肢体は絶品。ちなみに、直接描写は無いものの、それまでの脈絡とかジャスティンの不適な笑顔とかを勘案すると、この“惑星光浴”のシークエンスにおいて、彼女は惑星の光を浴びながらオナニーに興じた、と解釈して構わないだろう。そういえば、披露宴中だというのに、自身が勤める広告会社の新入社員を突然屋外で“逆レイプ”してしまう展開などがあって、本作はけっこうエロい作品だったりする。

 いや、もちろん、本作の本来的見所は、エロにばかりあるわけではない。やましい目でばかり見ていると本当に鬱病で苦しむ人たちに怒られてしまう。

 本作が描こうとするのは、まさに鬱病患者の現実である。通常人が“幸せ”に感じる場面、例えば、冒頭の披露宴シークエンスなどでは、周囲とは裏腹、どんどん不安定になるジャスティン。通常人たる姉クレアやその夫ジョンなどはイライラを募らせていく。ジャスティンが象徴する鬱病の人たちは、常に先々の“不幸”をありありと想像してしまうため、そのプレッシャーに耐えられなくなるのだそうだ。筆者は今のところ一応“健全”な心身を有しているため、彼女らの苦痛を実感することはできないのだが、幸せを取り繕っているとしか思えない周囲の振る舞いに不安と嫌悪感を抱くことなら良くある。

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 では、逆に、通常人が“不幸”、あるいは、“絶望”するような場面、例えば、巨大惑星の衝突によって近々地球が滅亡してしまう、というような事態になったとき、鬱病患者たちはどう反応するのか。答えは至極簡単。彼女らは、逆に平静を取り戻していく、のである。ということは、鬱病患者らが普段想像している“不幸”というのも、実は、合理的根拠のある推測ではなく、深層の願望が作り出した“夢想”である可能性が高い、ということだろうか。“不幸”がいざ顕在化して落ち着くのなら、彼女らは、結局、“不幸”を望んでいる、ということになりそうである。

 まぁ、鬱病について筆者は全く詳しくないので、適当なことを言うのは止めておこう。

 本作の見所としては、上記おっぱいの他にも、映像美がある。特に、映画が始まって間もなくは、幻想的にして象徴的な美しい映像の数珠つなぎ。ただ、意味はあまり分からない。大半は、終盤描かれる惑星衝突のまさに直前に登場人物たちがとっている行動を描写しているのだが、中には、ウェディングドレス姿のジャスティンが何やら黒い糸に絡め取られているような映像とか、ポスターにもなっている蓮の水面に体を浮かべるシーンとか、そんな色々な場面が挿入される。黒い糸は、作中でジャスティンが語っていた自身の陰鬱な心境の例えをそのまま描写しているのだろうが、蓮の水面は何だったかな。まぁ、とにかく象徴的で美しい映像であることには変わりない。

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 以上、本当に無粋で率直だが、『メランコリア』に対する筆者なりの感想でした。

点数:55/100点
 本作は、第一部として主人公ジャスティンを描き、第二部でその姉クレアを描く、という形式上の構成になっている。したがって、主たる描写はそれら女性陣のために行われているのだが、脇を固める男性陣、すなわち、ジャスティンの婚約者だったり、クレアの夫だったりの描写もリアルで秀逸。特に、ジャスティンとその婚約者の関係が崩壊する大きな一因として、ジャスティンがセックスを拒む、というのを入れているところが印象的だった。『アニー・ホール』でも同様のシーンがあったのだが、やはり男というのは、生来的に女性よりガキっぽく無責任なのだな、と改めて感じ入った次第である。もちろんのこと、こんな美しい名作に対しておっぱいの話ばかりしている筆者とて、例外ではない。

(鑑賞日[初]:2015.3.1)










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Tag:これが女の生きる道 ダメ男

4 Comments

かずみ  

最近辛口の評価が続いていますが、管理人さんはどのような基準で鑑賞する作品を選んでいるんですか?

2015/03/08 (Sun) 17:26 | EDIT | REPLY |   

Mr. Alan Smithee  

Re: タイトルなし

はんぱなく注目している作品はたいてい映画館で鑑賞するので、
それ以外は概ねレンタルビデオ店をブラブラした末のいわゆる
“ジャケ借り”です。
最近では、huluでタイトル一覧を漫然と眺め、目にとまった作品を
鑑賞する、ということが多いです。

もっとも、筆者にとって、辛口であることは決して“悪”ではありません。
なんだよもー!と逐一憤りながら鑑賞できたなら、それがどれほどの
駄作であろうとも、我々は“映画を楽しんだ”と言っていいでしょう。
真に許し難いのは、絶賛もできない、酷評もできない、そんな“退屈”な
作品だと思っています。

2015/04/23 (Thu) 00:08 | EDIT | REPLY |   

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承認待ちコメント

このコメントは管理者の承認待ちです

2017/01/20 (Fri) 14:59 | EDIT | REPLY |   

Mr.Alan Smithee  

Re: タイトルなし

コメントありがとうございます。

やはり実際に鬱を経験するか否かでこの作品の感じ方は変わってくるのでしょうね。
こういう言い方はすごく語弊があるかもしれませんが、drinkerさんの経験、少し羨ましいです。

2017/03/08 (Wed) 19:15 | EDIT | REPLY |   

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