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2015

[No.349] ターミネーター:新起動/ジェニシス(Terminator Genisys) <72点>

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キャッチコピー:『未来を取り戻せ。』

 ナンダカンダとすったもんだの世紀末。

三文あらすじ:2029年、“審判の日”から30年以上に渡り続いてきたスカイネット率いる殺人機械群と人類との戦いは、未来を知る男ジョン・コナー(ジェイソン・クラーク)をリーダーとする人類側の勝利に終わったかに見えた。窮地に陥ったスカイネットは、ジョンの母親サラ・コナー(エミリア・クラーク)を殺害することで彼の存在自体を抹消すべく、タイムマシンでターミネーターT-800(アーノルド・シュワルツェネッガー)を1984年に送り、人類側もそれを阻止すべく志願したカイル・リース(ジェイ・コートニー)を送り込む。しかし、カイルがたどり着いたのは、サラの育ての親として既に1体のT-800が存在する、彼が知るものとは異なる過去だった・・


~*~*~*~


 映画史上最強のヒットメーカー、ジェームズ・キャメロンが1984年に作り出した傑作SFアクション『ターミネーター』。その後、1作目を超えた超傑作『ターミネーター2』を経て、サル顔のジョン・コナー、色気の無いクレア・デインズ、あんまり強そうに見えない女ターミネーター、そして、“バッド・エンド”と呼ぶにはあまりにもお粗末なオチを引っさげた『ターミネーター3』が制作されるに至り、巨匠が生み出したクールで無骨なデストピアは、ファンからの満干のブーイングと過去作への惜しみない郷愁の中で、いったんその幕を下ろした。

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 時は移ろい2008年、敗北の過去を、あるいは、未来を変えんとするように、第4作の制作とこれを含めた全3部作構成の新トリロジー構想が発表される。まぁ、世間は誰一人期待などしていなかっただろう。現代社会に未来のギミックが侵入する、というのが本シリーズ最大のアイデンティティーだったのに、“スカイネット vs 人類軍の未来での死闘を描く”というのが、新トリロジーの実態だったのだから。まったく、何バカなこと言ってんだよ。と、筆者などは一人憤慨していた。案の定、シリーズ再出発の命運をかけた第4作は内容的にも興行的にも大失敗、制作会社であるハルシオンを倒産に追い込むというある意味で“ターミネーター”な作品となってしまったのであった。当然、新トリロジー構想はお蔵入り、ファンたちも「だから言ったのに!」と怒りを噴出。そんな本当にすったもんだなシリーズの最新作が、本作『ターミネーター:新起動/ジェニシス』というわけだ。

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 もちろん、ファンはバカではないから、そのようなグダグダ企画の最新作に過度の期待はしない。本作公開前の前評判も、どこか侮ったような、嘲ったようなものが多かったように思う。そこで、制作サイドとしては何らかの手を打つわけである。それは例えば、今回はなんとジョン・コナー自身が敵になる、というネタばらしであったり、創始者たるジェームズ・キャメロンが絶賛した!というお墨付きであったりしたわけだが、結果として、現時点ではあまり功を奏したとは言い難いだろう。公開後のスタートダッシュ、すなわち、週末3日間のオープニング成績では、王座に鎮座する恐竜たちを引きずりおろすことはできなかった。まぁ、さすがに全世界トータルでの収益は製作費を上回る見立てだそうだが、映画史を代表する傑作SFシリーズの最新作としては、ナンダカンダで“失敗”と評しても吝かでないというのが、現状ではあるだろう。

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 さて、では、筆者個人の感想としてはどうなのか、というと、一言で言って“なんか『らんま1/2』みたいな話やった”ということになる。

 本作でヒーローを務めるのは、未来から来た青年カイル・リース。ヒロインは、救世主の生みの親サラ・コナー。1作目と同じ2人である。映画界の常識として、彼らは愛し合わねばならず、その結果、ジョンを出産しなければならない。言ってしまえば、彼らは、運命によって定められた“許嫁(いいなずけ)”なのである。で、シュワちゃん演じる“ターミネーター父ちゃん”がこれを結構煽る。ヒーローは驚き、ヒロインは照れ、両者は喧嘩したりもする。「勝手に決めんなよ!」「迷惑だわ!」てなもんである。まぁ、そうこうしながらも2人は、試練を乗り越え、互いの良さを認識していく。

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 もちろん、同じキャラクターが出ている以上、1作目でもその関係性は同様だったわけだが、確か1作目では、結構後々になってからその事実が明らかになったのではなかったかな。また、3作目では、ジョンと未来の妻ケイトが登場し、かつ、彼らの関係性は割とすぐ明らかにはなっていたものの、本作ほど“やぱぱーやぱぱー”というワチャワチャ感は無かったように記憶している。ちょっとこの辺は、もしかしたら筆者の記憶違いかもしれないが。

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 ギミック的なところで言及するなら、やはり、“ザ・救世主”ジョン・コナーだろうか。『ターミネーター』というシリーズは、これまですべからく“ジョン・コナーを守る”という絶対的命題に沿って構築されてきた。1作目ではジョンを守るためにその母サラを、2作目では直接幼いジョンを、3作目では直接青年のジョンを、そして、4作目ではジョン自身が急先鋒として戦ってはいたが、やはり“ジョンを死なせてはならない”という部分では、命題を踏襲している。しかし、本作では、機械軍に乗っ取られ、“ターミネーター”と化してしまったジョンこそがラスボスである、すなわち、“ジョンを殺せ”という逆転の命題が提示される。これはまぁ、なかなか勇気ある視座の転換であるし、斬新でおもしろい趣向である。

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 では、そのジョンは果たしてどのような能力を有したターミネーターなのか。敵側のターミネーターとして印象的なのは、何といっても2作目で登場したT-1000。“液体金属”という一目でその強さが分かる能力が我々の心を鷲掴みにした。続く3作目で登場した“ターミ姉ちゃん”ことT-Xは、鋼鉄の骨格にちょっとだけ液体金属がくっついているというなんだかガッカリなものだった。彼女は“女型である”ということ以外に売りのない残念なターミネーターと言わざるを得ない。4作目には色々な種類のターミネーターが登場したが、そのどれもがいわば“ただの機械”。我々ターミネーター・ファンは、T-1000に匹敵する衝撃を久しく受けていない、ということになる。では、満を持して登場した本作の最新鋭ターミネーターはどうかと言うと…

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 どーん!砂鉄!!…まぁ、アイデアとしては分からなくもないが、やはりイマイチ。イ・ビョンホン演じる新生T-1000をダシに使ってまでラスボスに君臨するには、少しインパクト足らずではなかろうか。

 というわけで、筆者が思う本作の評価は、決して駄作ではなくよく頑張ってはいるものの今一歩足りない、“一向聴(イーシャンテ)”のような作品だった、ということになるのである。

点数:72/100点
 誤解の無いようにしっかりと言っておきたいのは、本作は別に普通におもしろいアクション大作である、ということ。新生サラ・コナーに抜擢されたエミリア・クラークもとっても可愛い。ただ、そういえば、あのイマイチ続編『ダイ・ハード/ラスト・デイ』でジョン・マクレーンの息子を演じたジェイ・コートニーが新生カイル・リースを演じており、こいつこそが、人気アクションシリーズにとっての“ターミネーター”なのではないかと勘繰りたくなる。

(鑑賞日[初]:2015.7.21)
(劇場:TOHOシネマズ梅田)














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