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2016

[No.370] リバイアサン(Leviathan) <58点>





キャッチコピー:『それは恐れを知らぬ獣(けだもの)の“王”。地上にはこれと似たものはない。』

 深海では、おいしいウォッカは誰でも飲める・・・

三文あらすじ:近未来、フロリダ沖4,800メートルの海底に建設された資源採掘基地。滞在期限の2日前、作業員2人がソ連の沈没船「リバイアサン(Leviathan)」を発見する。中を調べた2人は1台の金庫を回収するが、その中に入っていた年代物のウォッカを飲んだことで、作業員たちの体に異変が起こり始める・・・


~*~*~*~


 1989年に公開された海洋モンスターパニック隠れた良作。この年は、本作を含め、海を舞台にしたアドベンチャー作品が大挙して公開されている。当ブログで既に感想を書いたものとしては、まず、巨匠ジェームズ・キャメロンがメガホンを取った『アビス』(日本公開は翌年。)。それから、『13日の金曜日』でおなじみのホラー映画監督ショーン・S・カニンガムによる『ザ・デプス』などが、1989年の公開。特に、後者については、本作と同日、すなわち、1989年5月13日に日本で公開されているようだ。

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 さて、本作を含む上記3作品で特筆すべきは、スタッフ及びキャストが超豪華、という点。まぁ、大作である『アビス』は当然だとしても、今となっては知る人ぞ知る作品になってしまった『ザ・デプス』、そして、本作だって、実は当時のスターや後の巨匠が寄ってたかって世に放った鳴り物入りの作品だったりするのである。

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 まず、本作の監督は、ジョージ・P・コスマトス。感染系アクション・サスペンス『カサンドラ・クロス』が大ヒットを記録し、その後、シルベスタ・スタローンの『ランボー2』や『コブラ』などを世に送り出したアクション映画監督である。

 次に、脚本を務めるのは、デイヴィッド・ピープルズジェブ・スチュアート。この二人のコラボというのは、個人的に発狂もののすごさである。というのも、まず、前者ピープルズは、SF映画界に今なお君臨する不動の金字塔であり、かつ、リメイク版(というか続編)の企画も動き出した『ブレードランナー』の脚本家。そして、後者スチュアートは、アクション映画における筆者の魂のバイブル『ダイ・ハード』の脚本をスティーヴン・E・デ・スーザとの共著で仕上げた人物なのである。今考えりゃすごいことだ。

 それから、『プレデター』シリーズや『ダイ・ハード』シリーズ(いずれも2作目まで)を制作したローレンス・ゴードンが製作総指揮を務めていたり(ちなみに、彼はタランティーノのマスター・ピース『ローリング・サンダー』の製作総指揮もやっている。)、『エイリアン』ジェリー・ゴールドスミスが音楽を務めていたり、『エイリアン3』アレックス・トムソンが撮影を担当していたりと、特に筆者に限っては生唾もののスタッフが勢ぞろいしている。

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 なお、キャスト面で注目したいのは、個人的にこの人。『ロボコップ』において信念の警官"オフィサー・マーフィー"を演じたピーター・ウェラーである。

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 本作では、雇われとはいえれっきとした地質学者でありながら、会社の都合から海底鉱山の調査隊長に任命されたナイス・ガイを好演している。

 さて、本作の内容的なところであるが、個人的にはあんまり良いと思わなかった。まず感じたのは、脚本がなんだか雑、という部分。もちろん、先述のように、本作には映画脚本界のスーパースターのような二人が参加しているのだから、筆者の素人考えがあまりにも稚拙なだけなのかもしれない。とはいえ、例えば、最初の犠牲者シックスパック(ダニエル・スターン)とその次の犠牲者ボーマン(リサ・アイルバッハー)の融合してしまった死体をメンバー総出で水葬に処す場面なんかは、それまでメンバーには彼らの死を隠匿しようとしていた隊長と医師が果たしてどこまでを説明したのか、という部分が、極めて不明瞭である。

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 それに、最後の“おかわり的クライマックスシーン”。つまり、海底基地から脱出した3名の主要人物が救助ヘリの飛来に安堵した瞬間、水面まで彼らを追ってきたモンスターが出現するシーンであるが、ここで3名の内の一人ジャスティン・ジョーンズ(アーニー・ハドソン)が簡単に見捨てられすぎ。そもそも、大オチで登場したモンスターがなぜか人間を溺死させようとその頭を水中に押し込むだけ、というのがおかしいのだが、どうせそうなら、モンスターを退治した後、隊長は没しつつあるジョーンズを引き上げてあげるべきなのではないだろうか。あの時間ならジョーンズはまだ絶対生きているのに…。無駄に非情で大雑把な大団円である。

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 本作は、全体的な評価として“海版『エイリアン』と例えられることがある。先述のように音楽スタッフが共通しているということもあるし、閉鎖空間でクリーチャーの脅威と闘うという舞台設定や、海底基地のビジュアルもどことなく同作を彷彿とさせる。また、クリーチャー造形という点でも本作は『エイリアン』を少し意識していそうだ。

 本作のモンスターは、まず、人体からニュルリと誕生する。それがこのウナギみたいなクリーチャー。ゼノモーフで言うならギルバート・ケインの胸部を食い破って現れた“幼虫形態”に相当するだろうか。(ちなみに、本作のモンスターは、ウォッカに混入された“細菌”みたいなものが人体に侵襲して遺伝子に変異を起こすという設定なので、“フェイスハガー”に相当する形態は存在しないと思われる。ウォッカって、怖いお酒だな。)。

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 その後、このウナギは医務室に保管されていた輸血用の血液を食し成長。なんだかグラボイズの舌みたいな長いヘビ状の触手を持ったデカい化け物へと進化する(この時点での彼の本体は、残念ながらはっきりとは映らない。)。食事を取らなければ成長できないというあたりは、やはり何の栄養摂取もせずグイグイ完全体へと自己進化していったゼノモーフのほうが完成されたクリーチャーと言えそうだ。

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 そして、先述の水面でのラストシーン。シックスパックとボーマンの変異体ではなく、グレン・トンプソン医師(リチャード・クレンナ)から変化したモンスターがこうだ。もしかしたら、彼のルーツは逆だったかもしれない(あるいは、両者のさらに融合形態とかかもしれない)が、まぁ、ラストでやっとこさその全容を見せてくれる、本作真の主役である。

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 なんだか仮面ライダーの敵キャラみたいな気もするが、融合した人間の顔が残っているところとか、本作のモンスターはどちらかと言うとゼノモーフというよりは、『遊星からの物体X』のクリーチャーに近いような気もする。先述のように、シックスパックとボーマンの二人が融合したクリーチャーというのも、同作で印象的だった双頭のクリーチャーを彷彿とさせる。

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 そういえば、ヘクター・エリゾンド演じるG. P. コッブの掌が、ノリス・モンスターの腹部のようにバカッと開くシーンもあったしな。

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 ちなみに、特に男性観客にとって『エイリアン』で印象的だったのは、下着姿になったシガニー・ウィーバーのセクシーさだった訳だが、本作でもちゃんとそのようなシーンがある。

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 ヒロインたるエリザベス・ウィリアムスを演じたアマンダ・ペイズの美しい肢体を満喫できるセクシー診察シーンである。海底基地内の誰しもが沈船で発見されたウォッカを飲んだ中、その誘いをきっぱりと断り、勢いそのまま基地内のランニングに赴いた清純な彼女の下着は、もちろん我々の期待を裏切らない純白である。

点数:58/100点
 今となっては超絶豪華なスタッフで綴られる、珠玉の海洋モンスターパニック。個人的には、突き抜けてバカバカしい訳でもなく、魂が完全燃焼する胸熱展開がある訳でもなく、それほどピンと来ない作品だった。ただ、当分ウォッカは飲めそうにもない。

(鑑賞日[初]:2016.3.12)










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Tag:海洋冒険ロマン

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