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キャッチコピー
・英語版:Never let him out of your sight. Never let your guard down. Never fall in love.
・日本語版:unknown

 退屈かどうか、白黒つけようぜ!

三文あらすじ:かつて"AAA(トリプル・エー)"クラスのボディガードであったマイケル・ブライス(ライアン・レイノルズ)は、あるとき要人の護衛に失敗し、以降かつての栄光など見る影もなく細々とボディガード稼業を続けていた。そんなある日、ベラルーシの独裁者ヴラディスラフ・デュコビッチ(ゲイリー・オールドマン)の裁判の証人である凄腕の殺し屋ダリウス・キンケイド(サミュエル・L・ジャクソン)を護送していたインターポールの新米捜査員アメリア・ルーセル(エロディ・ユン)は、デュコビッチの手下の襲撃を受ける。インターポール内部からの情報漏洩を確信したアメリアは、かつての恋人であるブライスにキンケイドの護送を依頼するのだが・・・


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 ついこないだからNetflixでの配信がスタートした本作『ヒットマンズ・ボディガード』。私事ですが、ちょっと前にHuluからNetflixに乗り換えたもんで、最近は家に引きこもりNetflixの作品ばかり観ている。誰に邪魔されるでもなく一人のんびりと作品鑑賞できるストリーミング配信は、やはりどうノスタルジーを振りかざしてみたところで、間違いなく新しい映画のあり方の一つだな。また、後述の通り、本作はなんだかんだで話題になっている作品なのだが、そんな話題の最新作を"リアルタイム"で鑑賞できるというところも、極東の映画ファンにとっては大きなポイントだ。もっとも、おっさんがバリバリとデリカシーなく食べるポップコーンの音や、カップルがペチャクチャと交わすふしだらな会話が無いというのも、それはそれで退屈だったりするのだが。

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 さて、本作はNetflixオリジナル作品として同サイト上で配信されているのだが、昨日感想を書いた『DEATH NOTE』とは違ってちゃんと劇場でも公開されている。まだ日本には上陸していないものの、アメリカでは先々々週くらいから上映され、なんと3週連続ヒットチャート1位に君臨しているという話題の作品なのである。まぁ、そこには実はカラクリがあるんだけどな。要は、ライバルがいないというだけの話。夏休み商戦が終わり、アメリカでは年度始めを迎えた9月。この時期はただでさえ新作公開が少ない過渡期なのだが、なんと先週末は実に10年たら20年たらぶりに新作が一本も公開されない週末だったらしい。その前だったかそのもうひとつ前だったかの土日には、なんかスゴく有名なボクサーの試合があったらしく、なんでも9.11のテロがあったとき以来類を見ないほど不入りの週末だったそうで。とにもかくにも、そんな間隙を縫って、本作はまんまと1位の座に居座っているというわけだ。

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 ということは、つまりこういうことである。そんな稀有な状況がなければ、本作は1位になるような作品ではない。本当にそうだろうか。今をときめくライアン・レイノルズと押しも押されぬ我らがサミュエル・L・ジャクソンのバディ・ムービーなんて、すごくおろしろそうなのに。ところが、映画ファン界隈、というか、映画批評家界隈では、これが酷評されているのである。本日付けのRotten Tomatoesを見てみると、オーディエンスの評価は70%程度でそこそこなものの、批評家の評価は40%という体たらく。彼らが本作のどこに不満を持っているのか、筆者には知るよしもないが、いずれにせよ、そんなこんなで本作は、たまたまの偶然が重なったラッキーパンチで王座に君臨する退屈な作品として扱われている。

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 では、筆者は個人的に本作をどう思ったか。いやいや…めっちゃ最高やん!である。もちろん、本年を代表する傑作!なんてことは言わない。それでも、この手のジャンル、いわゆる"バディ・ムービー"…はちょっと広く構えすぎだとするなら、その中でも"白人黒人コンビもの"で言えば、歴とした正規メンバーに入れてあげていいように思う。例えば、『48時間』とか、『リーサル・ウェポン』シリーズとか、『ダイ・ハード3』とか、その中にポコッと『ヒットマンズ・ボディガード』が入っていても、取り立てて遜色があるとは思えない。

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 まぁ、目新しさがないと言われれば、確かにそうかもしれないが。破天荒だがヒットマンとしての腕は超一流な黒人と生真面目なボディガードの珍道中は、もはや定式化したベタだ。むしろ、本作には、あえて往年の"白人黒人コンビもの"のフォーマットに寄せている部分もあるように思う。ただし、本作で描かれるベタは、おおむねこの上なく正しい。ここでサミュエルがこう!そこでライアンがそう!という我々の期待に、本作は逐一応えてくれる。

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 中でもやっぱり最高なのは、サミュエルがゲイリー・オールドマンをやっつけるシーンだな。オランダはハーグの国際裁判所の屋上で手下のヘリを待つゲイリー。よし、着陸だ、と操縦士に指示する手下を銃弾が貫く!続いてもう一発!コントロールを失ったヘリは、情けなく呆気に取られるゲイリーの頭上を越え、裁判所の屋上へ。ゲイリーとカメラがその軌道を追っていくと、そこには我らがサミュエル!そのまま墜落したヘリが背後で大爆発!ギャレス・エドワーズお得意の"視線誘導アクション"だ!イエーイ!最っっっ高!!

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 終わりを悟ったゲイリーが吐き捨てた「俺みたいな"悪"を倒せば、自分が救われるとでも思っているのか?!何をしようと、お前は生まれながらの人殺しだ!」という遠吠えをこれ以上なく快活に笑い飛ばし、「全っっっ然関係ないな!お前は、"俺のボディガード"に手を出した時点で終わってるんだよ!」というサミュエルが、気が狂うほどカッコいい。それに、屋上から蹴り飛ばされスローモーションで落ちていくというゲイリーの最期も、『ダイ・ハード』っぽくてすごく良かった。

点数:78/100点
 いつくかの新しい手法を取り入れ(上で書き忘れたけど、ライアン・レイノルズと敵との肉弾戦を寄りのカメラでずっと追っていくシーンも、画的には中々フレッシュだったよな。)、往年の"バディ・ムービー"を改めて提示した非常に楽しい作品。プロのボディガードであるライアン・レイノルズは、“退屈が一番”というモットーを掲げていたが、プロの批評家として観ない限り、本作を退屈と断じるのは容易ではないだろう。

(鑑賞日[初]:2017.9.4)


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Mr.Alan Smithee
Posted byMr.Alan Smithee

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