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キャッチコピー
・英語版:Do your 'wurst…
・日本語版:バイトが世界を守る―。

 リリーとハーレイのゆるゆる大冒険。

三文あらすじ:カナダのマニトバに住むコリーン・コレット(リリー=ローズ・デップ)とコリーン・マッケンジー(ハーレイ・クイン・スミス)は、授業もコンビニでのバイトもやる気がないが、ヨガには夢中で、風変わりな師匠ヨギ・ベア(ジャスティン・ロング)の元、日々トレーニングに励む親友同士の女子高生。ある日、店長不在のコンビニで男の子とパーティを開こうとした二人は、地下に眠っていたミニサイズのナチス軍団を呼び起こしてしまう。世界征服に乗り出そうとするミニナチ軍団に対し、二人は地球の命運をかけて立ち向かうのだが・・・


~*~*~*~


 アメリカでは2016年の9月に公開され、日本では10ヶ月後の2017年7月に公開された本作『コンビニ・ウォーズ ~バイトJK VS ミニナチ軍団~』。オタク監督ケヴィン・スミスが手掛ける"カナディアン・ホラー三部作"の第二弾にあたる作品である。前作の第一弾、すなわち、当ブログでも以前感想を書いた『Mr.タスク』に筆者は心底心臓を持っていかれたので、本作にもいささかの期待を抱いていた。しかし、昨年の7月は私的祭事で忙しく、最近立て続けに観ている多くの2017年公開作品同様、うっかり見逃してしまったというわけだ。Amazonビデオで500円払えば鑑賞できるので、遅ればせながらこの度感想を書いてみる。ただ…500円も払う価値があったのかな…?

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 まず以て不可思議なのは、日本版のタイトルとポスターである。原題の『Yoga Hosers(ヨガ馬鹿)』からは想像だにできぬ、明らかに『スター・ウォーズ』をもじったタイトルと、明らかに『フォースの覚醒』をパロったポスター。これらを目にしたあなたは、きっと「はは~ん、ケヴィン・スミスといえば、自分の娘に"ハーレイ・クイン"と名付けてしまうほど極度のオタクだし、『最後のジェダイ』公開直後には感想を熱く語った1時間半もの長尺動画をYouTubeにアップしていたから、本作にも『スター・ウォーズ』ネタがふんだんに盛り込まれているのだな?」と想像するに違いない。大ハズレである。驚くべきことに、本作には『スター・ウォーズ』のスの字も出てこない。ならば、なぜこんなことをしたんだ? ちょっと日本で配給したパルコ(かハピネット)の担当者を呼びつけ、1時間半ほど説教したい。

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 とはいえ、いざ作品の中身に目を向けてみると、そこまで擁護してあげる必要もないほどのバカっぷり。しかも、ロックンロールでトガったバカではなく、とってもゆる~いのである。まぁ、ある意味ではそれも当然で、本作は、言ってみればスミス家とデップ家の映画スター流ホーム・ビデオだ。監督と"ミニナチ"をケヴィン・スミスが担当し、前作『Mr.タスク』にも出てきたヘンテコ私立探偵ギー・ラポワンテをジョニデが演じ、主演の"ヨガ馬鹿"女子高生をスミスの娘であるハーレイ・クイン・スミスとジョニデの娘であるリリー=ローズ・デップが演じている。これに加え、スミスの妻ジェニファーがコリーン・Mの母親を、ジョニデの内縁の元妻ヴァネッサ・パラディが歴史の教師ミス・モーリスを、そして、ジョニデの息子ジャックがダブル・コリーンに中指を立てる生意気な子供として出演するという同族経営ぶり。そらもう真の意味での"ファミリー・ムービー"なのである。

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 筋書きとしては、ヨガ大好きな2人の仲良し女子高生が、バイトしているコンビニの地下になぜか眠っていたナチスの残党と死闘を繰り広げる、という何ともバカバカしいストーリー。しかし、ナチスとの死闘部分は、むしろ取って付けたような"蛇足"である。先述の通り、親バカ丸出しな"ファミリー・ムービー"である本作の白眉は、やはりコリーン・Mコリーン・Cの女子高生2人。実生活でも幼稚園からの大親友だというリリーとハーレイのキャッキャしたイチャつきをこそ、我々変態おっさんたちはかぶり付きで楽しむべきである(ダブル・コリーンの幼き頃の仲良さげな写真は、きっとリリーとハーレイのマジ写真なんだろうな。)。特に、さすがジョニデとヴァネッサ・パラディの娘だけあって、リリーの可愛さは抜群だ。ハーレイもあっちだと普通の女の子なのだろうが、我々極東のイエロー・モンキーからすれば、あまりにも巨躯。対するリリーは、まさに我々が求める白人少女といった美貌と華奢さを兼ね備えており、大変素晴らしい。確かに色気は無いが、個人的にはナタリー・ポートマンの再来と銘打って、今後も応援したいと思う。

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 あとはまぁ、オタク監督ケヴィン・スミスらしい色んな小ネタも見どころだろうか。他作品から自作品から、様々な出展を持つお遊びの数々が(それなりに)楽しい。例えば、コンビニの地下10m(37フィート)というあっさいところでナチ軍団を製造し、コールド・スリープを経て現代に復活したアンドロニクス・アーケイン(ラルフ・ガーマン)。彼が披露するハリウッド・セレブのものまねは、確かに似ている。アル・パチーノから始まり、スタローン、シュワちゃんなどはお手のもの。果ては「お次は "バットマン "だ!」と称して、ベン・アフレックでも、クリスチャン・ベールでも、ヴァル・キルマーでも、ジョージ・クルーニーでも、マイケル・キートンでもなく、なんと1966年~68年に放送されたTVシリーズ『怪鳥人間バットマン』のアダム・ウェストまで遡るのがおもしろい。ダブル・コリーンが「バットマンはジョーカーに "起爆装置はどこだ?! "って言う人でしょ?」とクリスチャン・ベール版を引き合いに出すのも、ゆとり世代の我々としては、思わず「そうそう。」と頷いてしまう部分だ。

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 それから、"カナディアン・ホラー三部作"というだけあって、本作では、しっかりと前作の設定が踏襲されている。引き続き登場するラポワンテは、どうやら前作の体験談を執筆した様子。高校の図書室に納められているその書籍の作者=ラポワンテの顔写真には、心無い誰かが書いたリアルな金タマの落書きが。あまりにもくだらないギャグだが、このせいで本作は一時レイティングを上げられそうになったというから驚きだ。また、"マナティー事件"を解決に導いたお手柄女子高生としてダブル・コリーンを紹介した新聞の切り抜きが出てきたりもする。…っていうか、彼女らも言っていたが、あれはマナティーじゃなくてセイウチだ。しかも、真の意味で"解決"はしていない。哀れな元ポッドキャスターのウォレス・ブライトンは、今でもオウオウ鳴きながら、セイウチとしての生活を送っていることだろう。あぁ…また思い出しちまった。精神が削られる…。

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 そんな前作ファンへのサービス…なのかは分からないが、本作には、ラポワンテを演じるジョニデ以外にも前作のキャストが再出演している。それは、ウォレスの親友テディ・クラフトを演じたハーレイ・ジョエル・オスメントくんと、なんとあろうことかウォレスを演じたジャスティン・ロング。よくよく考えると、これは中々厄介な事態だ。同じ役者が違うキャラで登場するというのは、基本的にユニバースもののご法度。確かに、戦時中にカナディアン・ナチスを立ち上げた狂気の男エイドリアン・アルカンを演じたハーレイくんは、まだ百歩譲って転生という解釈もあり得るだろう。しかし、ダブル・コリーンのヨガの師匠であるヨギ・ベアとして現代にジャスティン・ロングが登場するのは、ユニバースの整合性という観点からは非常に杜撰なゆるさである。まぁ、一応"双子"という逃げ道も無くはないのだが。

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 その他、ダブル・コリーンが通う高校の校長"プリンシパル・インビンシブル"のスマホ画面が映る際、我々は"#WalrusYes"というハッシュ・タグを確認することができるのだが、これも前作『Mr.タスク』絡みのお遊び。自身のポッドキャスト上で『Mr.タスク』のプロットを思い付いたケヴィン・スミスは、本当に映画化するか否かをツイッターで呼び掛けた。その際、回答者は"#WalrusYes""#WalrusNo"のいずれかのハッシュ・タグで意思表明する、ということになっていたのである。よって、"プリンシパル・インビンシブル"のスマホ画面から、彼女も『Mr.タスク』の映画化に賛同した一人だったことが分かるわけだ。これも思わずクスッとしてしまうお遊びだが、同時に極めてメタな仕掛けでもあるため、ユニバースの整合性を憂慮する筆者のようなユーモア欠落者からすれば、もう…ゆるゆるだなぁ…と呆れてしまうギミックにもなっている。

点数:49/100点
 なんだかゆる~いノリの中でセレブたちのホーム・ビデオを観させられる。そんな奇妙な作品。ただし、可憐で元気な少女たちのキャッキャウフフをのんびり楽しみたいのなら、ぜひ鑑賞してほしい秀作とも言える。『Mr.タスク』同様、本作でも元ネタが誕生した際のポッドキャスト音源がエンドクレジットでだらしなく流れるのだが、そのクレジットの最後には「THE COLLEENS WILL RETURN IN MOOSE JAWS」との予告が。これ以上タラタラした作品はごめん被りたいものの、"ヘラジカ・ジョーズ"なる作品がノリノリなモンスター・パニックに仕上がることと、リリー及びハーレイの今後の成長に期待しつつ、まったり気長に待ちたいと思う。

(鑑賞日[初]:2018.1.15)

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Posted byMr.Alan Smithee

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