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キャッチコピー
・英語版:unknown
・日本語版:人類最後の希望<メカゴジラ>が、起動する。

 視聴期待薄弱続編

三文あらすじ:ゴジラから地球を取り戻す戦いに挑むハルオ・サカキ大尉(声:宮野真守)と仲間たち。彼らは、人類の生き残り"フツア"の民の助けを得て、かつて対ゴジラ兵器"メカゴジラ"を開発していた研究所へ向かう。そこで彼らが目にした驚愕の光景とは・・・


~*~*~*~


 2017年11月に第一作『GODZILLA 怪獣惑星』が公開されたアニメ版ゴジラ三部作。その二作目にあたるのが、本作『決戦起動増殖都市』である。ちょうどハリウッド版(というか、製作会社のレジェンダリー・ピクチャーズが随分前に中国企業に買収されたから、実質"中国版")の『GODZILLA』も、最新作『KING OF MONSTERS』の予告編をサンディエゴ・コミコンで発表したばかり。そんなゴジラづいているタイミングで本作がNetflixに登場したものだから、ついつい観てみた、というわけだ。そんなに期待はしていなかったけれどな。さしずめ、"視聴期待薄弱続編"である。

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 個人的に、前作は決して好きな作品ではなかった。色々と言い分はあるんだけど、要は、主人公であるハルオ・サカキ大尉全く好きになれなかったのである。アイツは、ただのガキだ。理性にも自省にも乏しく、私怨のあまり周りが見えん。そんなクソガキだった。本作がまず以て素晴らしいのは、この点に若干の改善が見られるから。彼は、オリジナル・ゴジラ討伐作戦を部下たちに説明する際、まずはきちんとこれまでの己の失態を恥じ、謝罪する。終盤でのビルサルド人との確執の際には、またぞろ非論理的なことを言い始めるのでやや肝が冷えるが、そこは逆に前作ではウザかった彼の"ワガママな地球憧れ"がちゃんと理由として機能しているから、悪くはない。

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 特に筆者が感服したのは、かつてメカゴジラを構成していたナノメタルを駆使して誕生した秘密兵器"ヴァルチャー"である。まぁ、デザインは、別にそんなに驚かない。ポイントは、駆動音である。あの「ヴィンッ!」「ヴィヴィヴィンッ!」というまるで虫の羽音のようなサウンド・エフェクト。もちろん、筆者が最近のロボット・アニメについていけていないだけかもしれないが、結構斬新じゃないかな? 速さだけでなく、馬力も伝わってくるし。マシンの駆動音で我々に拳を挙げさせた作品と言えば、近年ではやはり『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』だが、本作のヴァルチャーには、ミラノ号に勝るとも劣らない興奮を覚えた。

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 これは余談だが、先日、この秋クランクイン予定の『GOTG3』からジェームズ・ガンが降板させられた件については、本当に吐き気がする。過去の"不適切な発言"で何人が傷付いたんだ? 一方でガンちゃんから、『GOTG』から勇気を貰った人々が何人いる? 何億人いる? 答えてみろ! ディズニー! この"偏重過剰倫理企業"が! 案の定、怒りと悲しみに狂ったファンたちが、署名収集サイトchange.orgでガンちゃん再雇用の署名を募っている。そんなことで何かが変わるのだろうか。ディズニーという巨大な敵を前に、かつてのハルオくんのようにただギャーギャー喚いているだけではないのか。そうかもしれない。でも、それでも、せめて己の"正義"を示したいんだ。そんな人は、上記サイトで署名しよう。ちなみに、筆者は既に署名した。

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 話を戻して…。その他、本作の見どころとしては、いよいよ本格的に顕在化してきた"シリーズ要素"だろうか。メカゴジラは、結局タイトルの通り"増殖都市"になってしまったのだが、『vs デストロイア』でお馴染みの"バーニング・ゴジラ"は、かなり説得的かつブラッシュ・アップされた形で登場する。何よりシリーズ屈指の凶悪怪獣であるキングギドラ。その姿こそまだ見えないものの、コイツの存在自体については、エンドロール後、エクシフ人のメトフィエス(声:櫻井孝宏)がしっかり言及する。ちなみに、メトフィエスがゲイらしくハルオの耳元で「ギドラ…♪」と吐息交じりで囁くこの重要シーンは、クライマックス・バトル前の場面の繰り返しだ。そのときは囁きの内容を敢えて聞こえなくし、後々明かすというありがちな趣向。しかし、真に問題なのは、エンドロール後のシーンが囁きより相当前から再開される、という点。もうちょっとタイトに編集できたやろ。

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 それから、キングギドラと並んで"ゴジラ・ユニバース"における人気者の怪獣モスラ。彼については、その姿はもちろんのこと、その名すら登場しないのだが、おそらく次作に出てくるんだろうなぁと夢想できる露骨なヒントが散見される(実際、小説版では出てくるらしい。)。すなわち、2万年後の未来の地球人"フツア"の麗しき双子ミアナ&マイナ。妖精ライクな双子の美少女って…。そらもうモスラーヤッ!に違いない。追い討ちをかけるように明かされるのは、彼女らフツアがどうやら"虫の遺伝子"を宿しているらしい、というマーティン・ラッザリ博士(声:杉田智和)の予測。そらもうドゥンガンカサ~クヤンッ!インドゥムゥ~!って感じだよな。しかも、それだけじゃない。彼女らの体表は何やら"鱗粉"のような粉末で覆われているし、脳内に直接語りかけてくる彼女らは、盛んに「(たまご…。)」という例えを頻発するのである。いえーい! ッカサックッヤ~~~ンムッ!

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 てな感じで、前作よりは格段に楽しめた『決戦起動増殖都市』。もちろん、前作よりマシになったとはいえ、やはりハルオは、"興奮爆乳純真女神"たるユウコ・タニちゃん(声:花澤香菜)をくれてやれるほど気持ちの良い男ではない、とか、ビルサルド人のムルエル・ガルグ(声:諏訪部順一)とリルエル・ベルベ(声:三宅健太)は、一刻も早く完遂すべきメカゴジラ・シティの建造そっちのけで"死亡フラグ建築"にばかり労力を割いているけど、それってどうなの?とか、全体的に「なんだかなー。」という部分が多いのも事実。とはいえ、中国にやられちまう前に怪獣総進撃(大怪獣総攻撃?)やっちゃえ!という発想は支持したい。淡い期待を維持しつつ、今年の11月公開と噂される完結編を待ちたいと思う。

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点数:64/100点
 あぁ、あとやっぱりモスラは、せめて名前だけでも出しといた方が良かったと思う。せっかく、フツアたちは"思念"で語りかけてくるから受け手にはそれぞれの言語で聞こえている、という良設定があるのだから、「も…もすら? おい、お前たちの星の言語にそんな言葉はあるか?」「いや…俺たちも分からない。」「モスラ…。一体何なんだ…?」って出来たでしょうに。そうすりゃ、「メカゴジラ出せよ!」と憤っている一部ファンの溜飲も多少は下がったんじゃないかな。どうだろう。

(鑑賞日[初]:2018.7.23)

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Posted byMr.Alan Smithee

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