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20
2012

[No.60] ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー(Hellboy II: The Golden Army) <84点>

CATEGORYアメコミ
Hell Boy2



キャッチコピー:『地獄生まれの正義のヒーロー 魔界最強の敵に挑む!!』

 恋する悪魔 vs 色白カンフーマスター!

三文あらすじ:太古の昔、人間と精なる者との戦争を終結させた不滅の鋼鉄兵団”ゴールデン・アーミー(The Golden Army)”。そのあまりの残忍さ故、製造を命令した妖精王バロル(ロイ・ドートリス)自らコントローラーである魔法の王冠を3分割、1つを人間が2つを王が持つこととなる。現代、ニューヨーク、再びゴールデン・アーミーを復活させ人間世界を破滅させんとするバロル王の子、ヌアダ王子(ルーク・ゴス)に対し、悪魔の子ヘルボーイ(Hellboy)(ロン・パールマン)、水棲人エイブ・サピエン(ダグ・ジョーンズ)、念動発火を操るヘルボーイの恋人エリザベス”リズ”・シャーマン(セルマ・ブレア)ら、おなじみ超常現象捜査防衛局(BPRD)のメンバーが立ち向かう・・・


~*~*~*~

 
 『スパイダーマン』のヒット以降、アメコミ映画ブームが続く昨今。一定の興収を確実に見込むことが出来るコミックの映画化は、コンテンツ不足に喘ぐハリウッドにとって素晴らしいネタ元であり、失敗は許されない。そこで、どうやらハリウッドは、このジャンルのテンプレートのようなものを考案したようだ。それは”1作目は無難に様子見、2作目でスケール&監督の自由度アップ、3作目は詰め込めるだけ詰め込め”というルールである。そして、このルールの表裏として、作品の出来は”1作目は佳作、2作目は傑作、3作目は駄作”となることがほとんど。まぁ、これは筆者が勝手に感じ取った法則だから、その真偽は定かではない。しかし、例えば『スパイダーマン』はまともにこの法則に当てはまるし、新『バットマン』シリーズも今のところそうだ。また、以前紹介した『ファンタスティック・フォー』に関しても、続編が傑作とは言い難いが例外ではない。

 そして、新『バットマン』第2章『ダークナイト』の大ヒットを受けて、最近新たなルールが加わった。”内容は出来るだけダークに”がそれである。
 従来から”不況時にはホラーが流行る”と言われるように、家計に余裕の無い観客は脳天気なストーリーを好まない。実際に、現在、アメコミの映画化が持ち上がった場合、シリアスな内容でないとゴーサインが出ないそうだ。中々素晴らしい出来で悪くない興行成績を収めた『ファンタスティック・フォー』の3作目が制作されない理由の一つは、この点をクリア出来ないからではないだろうか。割とお気楽ヒーローだったスパイダーマンも、リブートされた『アメイジング・スパイダーマン』においては、予告編を観る限り結構ダークな印象になっているし、新カル・エルがファンにも好評だったにも関わらず続編制作が見合わされていた『スーパーマン リターンズ』も、『ウォッチメン』で極めてダークなヒーローを描いたザック・スナイダー新監督の下『マン・オブ・スティール』としてリブートされる。
 例外は、筆者のフェイバリットヒーロー『アイアンマン』。突き抜けたお気楽ヒーローを描いた同シリーズは、1作目、2作目と大ヒットを飛ばし、『アベンジャーズ』を挟んで3作目の公開も決まっている。確かに、アメコミの老舗にして金字塔のマーベル作品を例外に置くようでは、この法則もザルであると言わざるを得ないが、そこはスーパーヒーロー”トニー・スターク”。型破りな彼には如何なるルールも通用しないということで、一つ手を打ってもらいたい。

 前置きが長くなったが、本作も前述の法則通り、前作より格段におもしろくなった良質の続編である。

 まず、何より筆者がうれしかったのは、アクションのテンポ・スケールが素晴らしく改善されていること。
 ワイヤーアクションを取り入れた本作のアクションは、美しい動きでスピード感抜群。カット割りのスピードもいい。特に、今回のヴィラン、ヌアダ王子は、あたかもカンフーのような多彩な動きで巨躯のヘルボーイを翻弄する。その他にも、例えば、ヌアダ王子の腹心の部下ウィンクに殴られたヘルボーイがまるで『マトリックス』がごとく過剰に吹っ飛ばされるシーンなど、アクションシーン全般にワイヤーアクションが取り入れられており、迫力満点で楽しい。このアクションに関する欠点が解消されただけで、本シリーズはぐっと良くなったと言えるだろう。

 それでいて、ヘルボーイの渋い格好良さは、前作同様健在。
 筆者が本作で一番印象的だったオシャレ台詞がコレだ。

 ヌアダ王子に襲撃されたオークション会場に現着したヘルボーイ一行。しかし、時既に遅し。会場内の人々は、王子が放った無数の小さな妖精”トゥース・フェアリー”に跡形もなく食べられた後だった。現場を検証するヘルボーイらにも容赦なく襲いかかるトゥース・フェアリーを一掃するため、リズは念動発火の出力を上げて爆発を起こそうとする。会場はビルの4、もしくは5階。地上には多数の報道陣と野次馬。窓際に立つヘルボーイに「レッド!窓から離れて!」とリズの忠告が飛ぶ。
 ヘルボーイは耐火仕様だが、爆風で屋外に飛び出すのはまずい。前作から反省の色なく何枚も写真を撮られるヘルボーイは、長官のトム・マニング(ジェフリー・タンバー)と”今回は闇夜の影のようにこっそり捜査する”との約束を、高級キューバ葉巻と交換にしていたのだ。
 リズの忠告を聞き、事態を把握したヘルボーイ。ところが、彼は窓から離れようとはせず、ゆっくりと両腕を広げ、しみじみと呟く。

 「World, here I come.」
 (外の世界よ、今行くぜ。)

 格好いい!
 直後大爆発、窓を突き破った彼はパトカーの上に落下。くっついてきた2匹のトゥース・フェアリーが野次馬に襲いかかるとそれを軽く銃殺し、いぶし銀な立ち姿を世間の目に晒す。野次馬をかき分けやってきたマニングの「何てことをするんだ!」との叱責にも「バレた。」とクールに一言。わっと群がる報道陣。まさに、スーパー出たがりヒーロー、トニー・スタークのような格好いいヒーローである。

 ストーリー上のテーマに関しても、前作同様”人外の者の苦悩”がきちんと描かれる。しかし、本作の真のテーマは”恋”だ。

 前作でめでたく結ばれたヘルボーイとリズは、本作では喧嘩ばかり。そんな中、リズの妊娠が分かったり、ヘルボーイが死の淵を彷徨ったりすることで、互いの大切さを再確認していく。
 また、ヘルボーイの名パートナー、エイブにもめでたく春到来。ゴールデン・アーミーをコントロールできる王冠の一片を兄であるヌアダ王子に渡すまいとするヌアラ王女のナイトとして、シャイな色男ぶりを発揮する。

 一番ステキなシーンは、やっぱりヘルボーイとエイブが酒を酌み交わす場面だろう。
 ヌアラへの恋心に戸惑い、柄にもなく”ラブソング集”というCDを聞くエイブのところにヘルボーイがビールを持ってやってくる。「今何を聞いてた?」と探るヘルボーイと「クラシックだよ。」と誤魔化すエイブのやり取りが中高生のように初々しい。一方は恋したての悩み、他方は行き詰まった恋の悩み。

 「You're in love. Have a beer.」
 (お前は恋してる。飲め。)

 「Oh, my body's a temple.」
 (体に影響が・・・)

 「Well, now it's an amusement park.」
 (もう乱れてる。)

というやり取りがとてもステキでいぶし銀だ。

 その他、本作の見所は、やはりギレルモ・デル・トロの趣味が爆発したクリーチャー造形だろう。
 前作の後に監督したダークファンタジー『パンズ・ラビリンス』が絶賛され、本作では彼のクリーチャー愛が自由に表現されている。特に、グロテスクなクリーチャーが右往左往するトロール市場は、かなり楽しい。他にも、前述したトゥース・フェアリーやウィンク、ヘルボーイの死を司る死の天使、バロル王の侍従など、実に想像力豊かで気持ちの悪いクリーチャーが無数に登場するから、デル・トロファンは必見である。まぁ、特にトロール市場の雰囲気なんかは、どうしても『スターウォーズ』感が感じられ、そこまで目新しさは無いのだが。
 ちなみに、エイブ、死の天使、バロル王の侍従をダグ・ジョーンズが1人3役で演じている。

 では、最後に、前作に引き続き本作のヒロイン、リズ・シャーマンを演じるセルマ・ブレアの画像を。

Hellboy2 Selma Blair


 長髪をばっさりカットした大人スタイルのセクシーなリズ。引き締まったその肉体も大いに見どころである。ヘルボーイの巨躯と並ぶと相対的により魅力的でエロい。んー、筆者も乱れてきたようだ。

点数:84/100点
 以上のように、本作は、自由に監督出来るようになったデル・トロがやりたいように作った快作。本作のラストでヘルボーイは、エージェントを辞めリズと幸せな家庭を築くという道を選ぶのだが、『ヘルボーイ』は非常にいいコンテンツだし、『マン・オブ・スティール』の監督候補にもデル・トロが挙がっていたというから、よりダークに味付けされた3作目が制作される日も近いのではないだろうか。

(鑑賞日:2012.3.19)










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